1サンプルポアソン率の主要な結果を解釈する

1サンプルポアソン率検定を解釈するには、次の手順を実行します。主要な結果には、出現率、信頼区間、およびp値が含まれます。

ステップ1:母集団出現率の信頼区間を判断する

まず、サンプル率を考慮し、次に信頼区間を調べます。

事象のサンプル率はその事象の母集団率の推定値です。サンプル率は母集団全体ではなくサンプルデータに基づくため、サンプル率が母集団出現率に一致する可能性は低いと言えます。より良好に母集団出現率を推定するためには、信頼区間を使用します。

信頼区間は、母集団の出現率の値が含まれる可能性が高い範囲です。たとえば、95%の信頼水準は、母集団から100個のサンプルをランダムに採取した場合、そのうちおよそ95個からは母集団率を含む区間が得られると期待することができます。信頼区間により、結果の実質的な有意性を評価しやすくなります。状況に応じた専門知識を利用して、信頼区間に実質的に有意な値が含まれているかどうかを判断します。信頼区間が広すぎて役に立たない場合、サンプルサイズを増加させることを検討します。 詳細は信頼区間の精度を高める方法を参照してください。

記述統計量

N出現総数サンプル率λに対する95%信頼区間
3059819.9333(18.3675, 21.5970)
主要な結果:サンプル率、95%の信頼区間

これらの結果では、1日あたりのクレーム数に対する母集団出現率の推定値は、およそ19.93です。95%の信頼度で、母集団出現率はおよそ18.37から21.6の間に含まれると考えることができます。

ステップ2:検定結果が統計的に有意かどうかを判断する

母集団率と仮説率の差が統計的に有意かどうかを判断するには、p値を有意水準と比較します。通常、0.05の有意水準(αまたはアルファとも呼ばれる)が有効に機能します。0.05の有意水準は、実際には差が存在しない場合に、差が存在すると結論付けてしまうリスクが5%であるということを示します。
p値 ≤ α:割合の間の差は統計的に有意です(H0を棄却する)
p値が有意水準以下の場合は、帰無仮説を棄却する決定を下します。母集団平均と仮説平均の差は統計的に有意であると結論付けられます。専門知識に基づいて、差が実際に有意かどうかを判断します。詳細については、統計的有意性と実質的有意性を参照してください。
p値 > α:割合の間の差は統計的に有意ではありません(H0を棄却しない)
p値が有意水準よりも大きい場合は、帰無仮説を棄却しない決定を下します。母集団平均と仮説平均の差は統計的に有意であると結論付けるだけの十分な証拠はありません。検定の検出力が、実質的に有意な差を検出するのに十分であることを確認してください。詳細については、1サンプルポアソン率の検出力とサンプルサイズを参照してください。

方法

λ: 苦情の数のポアソン率
厳密法を使用しています。

記述統計量

N出現総数サンプル率λに対する95%下限
3059819.933318.6118

検定

帰無仮説H₀: λ = 10
対立仮説H₁: λ > 10
p値
0.000
主要な結果: p値

この結果で、帰無仮説では、苦情の率が1日あたり10件であると仮定します。p値が0.000で有意水準0.05より小さいため、管理者は帰無仮説を棄却し、苦情の率が1日あたり10件より大きいと結論付けます。