比較手順により、グループペア間の平均の差を比較できます。全てのグループを比較する必要がない場合、特定のグループ同士を比較する方法のほうがが有効であるため、これを検討してください。例えばDunnetの方法かHsuのMCB検定が適切なケースで、Tukeyの差毎の検定を実施すると、Tukeyの信頼区間が広くなり、全体過誤率に対する仮説検定の検出力が低下するため、不適切です。また、非最適水準を除外し、最適水準またはそれに近い水準を確認したいのであれば、Dunnetの方法よりも、HsuのMCB法のほうが優れています。Tukeyの方法かFisherの方法かは全体過誤率または個別過誤率を指定したいかどうかにより、判断して下さい。
オプションダイアログボックスで等分散を仮定しない場合、Games-Howell法を使用しなければなりません。
- 比較に対する過誤率
- 0.001から50の間で過誤率を入力します。デフォルトは5です。この過誤率はFisherの方法では個別過誤率、その他すべての方法では全体過誤率となります。
- 等分散を前提とする比較手順
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- Tukey
- 同時信頼水準を制御しながら、全てのグループペアを比較します。Tukeyの方法はDunnettやHsuのMCB法に比べて信頼区間の精度が低く、仮説検定の検出力も低くなります。
- Fisher
- 個別過誤率を制御しながら、全てのグループペアを比較します。Fisherの方法は同時信頼水準を制御せず、容認不可能なレベルまで低下することが多いため、Tukeyの方法と比べて一般的ではありません。
- Dunnett
- 同時信頼水準を制御しながら、処置群と対照群を比較します。対照群水準から、他のグループと比較したいグループを選択します。詳細は、多重比較のためのダネットの方法とはを参照してください。
- HsuのMCB
- 最適なグループを確認します。HsuのMCB法では同時信頼水準を制御しながら、各グループと最大平均または最小平均を示したグループと比較されます。最適から、次のいずれかを選択します。
- 最大平均値特性:各グループを最大平均を示したグループと比較します。
- 最小平均値特性:各グループを最小平均を示したグループと比較します。
- 等分散を前提としない比較手順
- このオプションはオプションサブダイアログボックスで等分散を仮定を除外した場合のみ表示されます。
- Games-Howell
- 同時信頼水準を制御しながら、全てのグループペアを比較します。
- 結果
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- 平均の差に対する区間プロット
- 選択した各比較方法についてグループ平均間の差の信頼区間を表示します。差が含まれる可能性が高い範囲を特定し、これらの差の実質的な有意性を評価するために信頼区間を使用します。
- グループ化情報
- 選択した比較方法について有意または有意でない比較をハイライトした表を表示します。HsuのMCBでは、グループ化情報表は提示されません。
- 検定
- 平均の差および調整されたp値を含む比較出力の仮説検定フォームを表示します。