ポアソン分布の工程能力分析のデータに関する考慮事項

有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、および結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。

各品目または単位の欠陥数を数えることができなければならない
データがサブグループに含まれる各単位の合計欠陥数ではない場合は、ポアソン分布を使用して工程の工程能力を推定することはできません。各単位が不良か非不良かどうかのみを判定できる場合は、二項工程能力分析を使用して不良品の割合を評価します。
サブグループのデータを収集する
サブグループは、評価する工程の出力を代表する類似項目の集合です。サブグループは、1つのユニットか、似たような大きさのユニットの集合のいずれかになります。たとえば、1つのLCDパネル(1ユニット)、またはすべて同じ大きさの複数のLCDパネルに関して、表面欠陥の数を記録できます。サブグループが複数のユニットの場合、人員、装置、供給業者、環境など、同じ入力および条件下で収集する必要があります。
十分なサブグループを収集して信頼できる工程能力の推定値を取得する
少なくとも25のサブグループを収集してください。十分に長い期間をかけて十分な量のデータを収集しない場合、そのデータはさまざまな工程変動要因を正確には代表しておらず、推定値は真の工程能力を示していない可能性があります。
サブグループは十分な大きさでなければならない
ユニットあたりの欠陥率の平均値とサブグループサイズを掛けたものが0.5以上になる必要があります。サブグループのサイズが十分に大きくない場合、それらのデータから推定される管理限界は信頼できない可能性があります。
サブグループのサイズが同じにならない場合もある
サブグループは、1つのユニットか、似たような大きさのユニットの集合のいずれかになります。どちらの場合でも、サブグループサイズが異なる場合があり、また、期間、面積、または項目数によって定義される場合があります。
工程は、安定していて管理されている必要がある
現在の工程が安定していない場合、工程能力インデックスを使用して確実に将来の継続的な工程能力を評価することはできません。ポアソン工程能力分析出力からのU管理図を使用して、工程が安定していて管理されているかどうかを判定します。管理外の点を調べ、工程に特別原因による変動があれば、工程能力を評価する前に除去します。