多重変数の非正規工程能力分析の概要

多重変数の非正規工程能力分析を使用し、非正規分布に基づいて、複数の工程変数の工程能力または1つの工程変数内の複数のグループの工程能力を比較します。この分析方法を使用することにより、次の分析を行うことができます。

  • 工程に、顧客の要件を満たす出力を生成する能力があるかどうかを判断します。
  • 各変数の全体の工程能力を評価します。

分析を実行するには、下側または上側(または両方)の規格限界を指定して工程の要件を定義する必要があります。データに適合する非正規分布も選択する必要があります。この分析では、規格限界に対して工程データの広がりが評価されます。工程に十分な能力がある場合、工程広がりは規格広がりよりも小さくなります。この分析は、工程が目標値を達成しているかどうかを示すこともできます。さらに、規格を満たさない製品の比率が推定されます。ただし、サブグループ内変動または潜在的な変動は推定されません。

たとえば、ある製造企業が2台の機械を使用して冷凍食品を包装するとします。その冷凍食品パッケージの重さの規格は31 ± 4オンスです。マネージャは、最大極値分布を非正規データに適合させることにより、各機械の工程能力を比較します。

この分析の場所

多重変数の非正規工程能力分析を実行するには、統計 > 品質ツール > 工程能力分析 > 多重変数(非正規)を選択します。

他の分析を使用する場合

  • データに最もよく適合する非正規分布が不明な場合は、この分析を実行する前に、個別の分布の識別を使用します。

  • 工程データが管理されているかどうか、または特定の非正規分布を使用して評価可能かどうかが不明な場合は、この分析を実行する前に、非正規工程能力シックスパックを使用してこれらの要件について評価します。

  • 全体の工程能力に加えて、サブグループ内変動と潜在的な工程能力の推定値を取得する場合は、多重変数の正規工程能力分析を使用して、非正規データを変換し、正規分布に基づいて工程能力を分析します。