この結果では、3つのすべての予測変数は水準0.05のときに統計的に有意になります。この結果から、これらの変数の変化は応答変数の変化に関連付けられていると結論付けることができます。
予測変数の変化により事象が発生する可能性が高くなるか低くなるかを特定するには係数を使います。予測変数の推定係数は、予測変数の1単位分の変化に対するリンク関数の変化を表し、モデル内の他の予測変数は固定されます。係数と事象数の関係は、モデルに含まれるカテゴリ予測変数の参照水準やリンク関数などを含む分析のさまざまな側面に依存します。一般的に係数が正数の場合は事象が発生する可能性が高く、負数の場合は低くなります。推定係数が0に近いということは、予測変数の影響力は小さいか、存在しないことを示します。
カテゴリ予測変数の推定された係数は、予測変数の参照水準と比較して解釈します。正の係数は、事象が起こる可能性が、因子の参照水準よりも予測変数の水準の方が大きいことを示します。負の係数は、事象が起こる可能性が、参照水準よりも予測変数の水準の方が小さいことを示します。
洗浄後の経過時間(Hours Since Cleanse)の係数は正であり、時間が長いほど応答値が高くなるという関係を示しています。温度の係数は負であり、これは温度が高いほど応答値が低くなるという関係を示しています。
ねじのサイズは、1つの係数を持つカテゴリ変数であり、この変数には2つの水準があり、0、1のコード化を使用していることを示しています。小さなねじの係数は負であるため、小さなねじは、応答値が参照水準よりも低くなることと関係があります。
交互作用項が統計的に有意な場合、予測変数と応答の関係は他の予測変数の水準で変わります。こうしたケースでは、交互作用の影響の考慮なしに主効果を解釈すべきではありません。モデルの主要な影響、交互作用の影響、および曲率をより理解するには、要因プロットや応答の最適化機能を参照してください。
逸脱度が統計的に有意な場合、別のリンク関数を実行、あるいはモデル内の項を変更できます。
これらの結果 において、適合度検定は両方とも、通常の有意水準である0.05よりも大きなp値になります。予測事象数が観測事象数から逸脱していると結論づけるには、根拠が不十分です。
異なるモデルを比較する際はAIC、AICc、BICを使用します。いずれの統計量でも、小さい値が好ましいと考えられます。ただし、予測変数セットに対して最小値を持つモデルは必ずしもデータに良好に適合しません。適合度検定と残差プロットも使用して、データに対するモデルの適合度を評価してください。
1組目の結果では、AICはおよそ253です。AICcはおよそ255です。BICはおよそ260です。このモデルには、ねじの温度とサイズの交互作用は含まれません。個別モデルの情報基準では、サンプルサイズによって値が異なるため、モデルのデータ適合度は表示されません。
2組目の結果では、AICはおよそ236です。AICcはおよそ238です。BICはおよそ244です。このモデルには、ねじの温度とサイズの交互作用があります。値が小さくなると、交互作用のあるモデルのパフォーマンスが良くなることを示しています。