クロス集計とカイニ乗の例

ある傘の製造工場では、傘の柄を測定して、規格を満たさない場合はその柄を組み立てラインから取り除きます。毎日の報告には、3つのシフトそれぞれの期間に工場の3台のプレスマシンによって製造された不合格の柄の数が示されます。品質エンジニアは、プレスマシンとシフトの間に関連性があるかどうかを調べたいと考えています。

エンジニアは、クロス集計分析を実行して、不合格の柄を製造した機械とシフトに関連性があるかどうかを判定します。

  1. サンプルデータ傘の柄.MTWを開きます。
  2. 統計 > > クロス集計とカイニ乗を選択します。
  3. データのドロップダウンリストから、二元表内の要約値を選択します。
  4. 表を含む列に、「第1シフト」、「第2シフト」、「第3シフト」と入力します。
  5. 表のラベル(オプション)の下のに、機械IDを入力します。
  6. カイ二乗ボタンをクリックし、カイ二乗検定を選択します。
  7. 各セルに表示するための統計で、期待セル度数標準化残差を選択します。 出力表で表示する他の統計量を選択することができます。
  8. 各ダイアログボックスでOKをクリックします。

結果を解釈する

技師がピアソン検定と尤度比検定を用いて、機械とシフトの間に関連性が存在するかを判定します。ピアソン検定と尤度比検定のp値は0.05以下であるため、技師は帰無仮説を棄却し、機械とシフトの変数の間には関連性があると結論付けます。

これらの結果では、欠陥のある傘の柄の合計は408個でした。欠陥のある柄は機械1で143個、機械2で155個、機械3で110個、それぞれ製造されていました。さらに、最初のシフトでは、欠陥のある柄が、他のシフトでよりも多く製造されていました。欠陥のある柄は最初のシフトで160個、2番目のシフトで134個、3番目のシフトで114個、それぞれ製造されていました。

各セルで、Minitabは実個数、予測個数、および実個数と予測個数の差の程度と方向を示す標準化残差を表示します。たとえば、3番目のシフトの際に機械3で欠陥のある傘の柄が34個製造され、30.74個が予測個数でした。わずかな正の残差は、実個数と予測個数がかなり近いことを示しています。ですが、3番目のシフトの際に機械2では欠陥のある傘の柄が32個製造され、43.31個が予測個数でした。大きな負の残差は、欠陥のある傘の柄が予測よりも少なく製造されたことを示しています。

行: 機械ID   列: ワークシート列

第1シフト第2シフト第3シフトすべて
         
1484748143
  56.0846.9739.96 
  -1.07880.00501.2726 
         
2764732155
  60.7850.9143.31 
  1.9516-0.5476-1.7184 
         
3364034110
  43.1436.1330.74 
  -1.08670.64430.5889 
         
すべて160134114408
セルの内容
      計数
      期待度数
      標準化残差

カイ二乗検定

カイ二乗自由度p値
Pearson11.78840.019
尤度比11.81640.019