差とは、母集団パラメータの仮説の値と実際の値との間に検出したい最小の差のことです。母集団のすべてのユニットを測定することはできないため、実際の値は未知です。差を母集団効果、または単純に効果とも呼びます。
差は、仮説検定および分散分析の検出力に影響を与えます。仮説検定または分散分析のためにデータを収集する前に、検出力とサンプルサイズの分析を実行して、検出力が、差を検出するのに十分かどうかを調べることができます。
サンプルサイズを推定する場合、仮説値より小さいを対立仮説として選択したときは、[差]に負の値を入力する必要があります。対立仮説に仮説値より大きいを選択した場合は、正の値を入力する必要があります。
検出力とサンプルサイズを計算するためには、実際の最小因子水準平均と最大因子水準平均間の差を推定する必要があります。たとえば、処理条件(因子水準)が4つある実験を計画しているとします。ここで、対照群平均10と水準平均15との間の差を検出しようとしています。この場合、少なくとも5の差を検出できるようにする必要があります。
検出力または反復数を計算するときは、検出したい最小効果を指定する必要があります。最小効果は、低因子水準平均と高因子水準平均の差として表現します。たとえば分離管の温度が製品の純度に与える効果を調べているとしましょう。温度の低水準と高水準を比較したときに、純度に見られる0.007より大きい差だけを検出したいとします。その場合は、ダイアログボックスの効果に「0.007」と入力します。
主効果の最小水準と最大水準の間の差を指定します。Minitabでは、控えめな結果を提供するために、水準数が最も多い主効果に基づいて検出力およびサンプルサイズの分析を行います。