2サンプルポアソン率の検出力とサンプルサイズの分析オプションの選択

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対立仮説の選択、検定の有意水準の指定、または観測の長さの指定を行います。

対立仮説

対立仮説から、検定する仮説を選択します。
  • 仮説値より小さい (R1<R2): この片側検定を使用して、1つの母集団率が別の母集団率より小さいかどうかを判定します。この片側検定の検出力は両側検定の場合より高いです。ただし、1つの母集団率が別の母集団率より大きいかどうかは検出できません。このオプションを選択する場合、比較率 (R1)に入力する値は、2サンプルポアソン率の検出力とサンプルサイズダイアログボックスのベースライン率 (R2)に入力する値より小さくする必要があります。

    たとえば分析者は、この片側検定を使用して、2台のコピー機の年間の修理件数の差が0未満かどうかを判定できます。この片側検定の検出力は高く、修理件数の差が0未満かどうかを検出できますが、差が0より大きいかどうかは検出できません。

  • 仮説値と等しくない (R1≠R2): この両側検定を使用して、2つの母集団率が等しくないかどうかを判定します。この両側検定により、1つの母集団率が別の母集団率より小さい大きいかを判定できますが、検出力は片側検定の場合より低くなります。

    たとえば品質分析者が、2か所のコールセンターへの電話の1日あたりの数が異なるかどうかを検定するとします。電話の数の差は重要なため、分析者は、この両側検定を使用して、1つのコールセンターでの割合が別のコールセンターでの割合より大きいか小さいかを判定します。

  • 仮説値より大きい (R1>R2): この片側検定を使用して、1つの母集団率が別の母集団率より大きいかどうかを判定します。この片側検定の検出力は両側検定の場合より高いです。ただし、1つの母集団率が別の母集団率より小さいかどうかは検出できません。このオプションを選択する場合は、比較率 (R1)に入力する値を、2サンプルポアソン率の検出力とサンプルサイズダイアログボックスのベースライン率 (R2)に入力する値より大きくする必要あがります。

    たとえば技術者は、この片側検定を使用して、2台の袋詰め機の速度の平均差がボックスあたり0秒より大きいかどうかを判定します。この片側検定の検出力は高く、速度の差が0より大きいかどうかを検出できますが、差が0未満かどうかは検出できません。

片側または両側の対立仮説の選択についての詳細は、帰無仮説と対立仮説についてを参照してください。

有意水準

有意水準を使用して、帰無仮説(H0)が真の場合の検定の検出力値を最小化します。有意水準の値が高いほど、検定の検出力が高くなりますが、真である帰無仮説を棄却してしまうタイプIの誤りを犯す可能性も高くなります。

通常、0.05の有意水準(αまたはアルファと表されます)が有効に機能します。0.05の有意水準は、実際には差が存在しない場合に、差が存在すると結論付けてしまうリスクが5%であるということを示します。また、差がない場合の検定の検出力が0.05であるということも示します。
  • 0.10などのより高い有意水準を選択すると、存在する可能性のある差をより確実に検出できるようになります。たとえば、ある品質エンジニアが新しいボールベアリングの安定性を現在のベアリングの安定性と比較します。安定性の低いベアリングは大惨事につながるため、新しいベアリングが安定していることをしっかりと確信する必要があります。そのため、エンジニアは、ボールベアリングの安定性における可能性のある差をより確実に検出するために有意水準に0.10を選択します。
  • 0.01などのより低い有意水準を選択すると、実際に存在する差のみをより確実に検出するようになります。たとえば、ある製薬会社の科学者が、自社の新しい薬が大幅に症状を軽減するという主張が正しいことを確信する必要があります。科学者は、症状に有意な差があることをよりしっかりと確信するために、有意水準に0.01を選択します。

観測の「長さ」(時間、項目、領域、体積等)

より有用な形式にするためにサンプル出現率を割る値を入力します(サンプル出現率÷観測の長さ)。
  • サンプルが同じ単位を使用している場合、両方のサンプルを変換する1つの値を入力します。
  • サンプルが異なる単位を使用している場合、同じ単位に変換するための2つの値を入力します。
たとえば、最初のサンプルが四半期ごとの欠陥数を表していて、2番目のサンプルが月ごとの欠陥数を表しているとします。両方のサンプルを月ごとの欠陥数に変換するには「3 1」と入力します。四半期ごとの率は3で割られて、月ごとの率になります。月ごとの率は1で割られて、変化しません。