2サンプル同等性検定検定平均値/参照平均値の方法と計算式

次の方法と計算式は、検定平均値と参照平均値の比を検定する場合に使用されます。

表記

用語説明
ρ
検定平均値
参照平均値

平均と標準偏差

検定サンプルの平均は次のように求められます。

参照サンプルの平均は次のように求められます。

検定サンプルの標準偏差S1は次のように求められます。

参照サンプルの標準偏差S2は次のように求められます。

表記

用語説明
X i検定サンプルの観測値(i = 1, ..., n1
Y i参照サンプルの観測値(i = 1, ..., n2
n1検定サンプルに含まれる観測数
n2参照サンプルに含まれる観測数

同等性限界

k1を下限について指定する値、k2を上限について指定する値とします。デフォルトでは、下側同等性限界δ1は次のように求められます。

上側同等性限界δ2は次のように求められます。

自由度(DF)

等分散を仮定しない(デフォルト)

デフォルトでは、検定の自由度vは次の式で求められます。

Minitabはvを最も近い整数に切り捨てて表示します。

等分散を仮定(E)

等分散を仮定するオプションを選択した場合、Minitabでは、次のように自由度が計算されます。

表記

用語説明
S1検定サンプルの標準偏差
n1検定サンプルに含まれる観測数
S2参照サンプルの標準偏差
n2参照サンプルに含まれる観測数

併合標準偏差

表記

用語説明
Sp併合標準偏差
S1検定サンプルの標準偏差
n1検定サンプルに含まれる観測数
S2参照サンプルの標準偏差
n2参照サンプルに含まれる観測数

信頼区間

次の3つの条件を満たさない場合、Minitabは信頼区間(CI)を計算できません。

等分散を仮定しない(デフォルト)

  • 100(1 - α)%信頼区間

    デフォルトでは、Minitabは次のようにρの100(1 - α)%信頼区間を計算します。

    CI = [min(C, ρL), max(C, ρU)]

    ここで、
  • 100(1 - 2α)%信頼区間

    100(1 – 2α)%信頼区間を使用するオプションを選択した場合、信頼区間は次のように求められます。

    CI = [ρL, ρU]

等分散を仮定する

等分散を仮定するオプションを選択すると、信頼区間は次のように計算されます。

次の3つの条件を満たさない場合、Minitabは信頼区間を計算できません。

  • 100(1 -α)%信頼区間

    Minitabは次のように100(1 - α)%信頼区間を計算します。

    CI = [min(C, ρL, max(C, ρU)]

    上の式で、
  • 100(1 - 2 α)%信頼区間

    100(1 – 2α)%信頼区間を使用するオプションを選択した場合、信頼区間は次のように求められます。

    CI = (ρL, ρU)

片側区間

検定平均値/参照平均値 > 下側限界の仮説の場合、100(1 - α)%の下限はρLに等しくなります。

検定平均値/参照平均値 < 上側限界の仮説の場合、100(1 - α)%の上限はρUに等しくなります。

表記

用語説明
検定サンプルの平均
参照サンプルの平均
S1検定サンプルの標準偏差
n1検定サンプルに含まれる観測数
S2参照サンプルの標準偏差
n2参照サンプルに含まれる観測数
δ1下側同等性限界
δ2上側同等性限界
Sρ併合標準偏差
v自由度
α検定の有意水準
t1-α,v自由度vのt分布に対する上側の1 – α棄却限界値

t値

等分散を仮定しない(デフォルト)

t1を仮説のt値とし、t2を仮説のt値とします。ここで、Λは検定母集団の平均と参照母集団の平均の比です。デフォルトでは、t値は次のように計算されます。

等分散を仮定する

等分散を仮定するオプションを選択すると、t値は次のように計算されます。

表記

用語説明
検定サンプルの平均
参照サンプルの平均
S1検定サンプルの標準偏差
n1検定サンプルに含まれる観測数
S2参照サンプルの標準偏差
n2参照サンプルに含まれる観測数
Sρ併合標準偏差
δ1下側同等性限界
δ2上側同等性限界

p値

それぞれの帰無仮説の確率PH0は、次のように求められます。

の場合、次のようになります。

H0 p値

表記

用語説明
Λ検定母集団の平均と参照母集団の平均の未知の比
δ1下側同等性限界
δ2上側同等性限界
v自由度
T自由度vのt分布
t1次の仮説のt値:
t2次の仮説のt値:

t値の計算方法については、t値に関するセクションを参照してください。