歪みが大きい分布または裾の重い分布からの小さいサンプルのみがある場合は、Bonettの方法のタイプI過誤率がαよりも高くなる可能性があります。このような状況では、Leveneの方法で得られる信頼区間がBonettの方法で得られる信頼区間よりも小さい場合、Leveneの方法に基づいて結論を導く必要があります。それ以外の場合は、Bonettの方法に基づいて結論を導くことができますが、タイプI過誤率はαより大きくなる可能性が高くなります。
Leveneの検定の計算方法は、Leveneの方法のBrown-Forsytheの修正に基づきます。この方法では、サンプル平均からではなく、サンプルの中央値からの観測値の距離が考慮されます。サンプル平均の代わりにサンプルの中央値を使用すると、小さいサンプルに対して検定がロバストになります。
Bonett1信頼区間の計算方法はBonettに基づきます。ただし、その論文で提示されている信頼区間は、母集団の標準偏差が等しくない場合は一貫性がない尖度の併合推定値に基づくため、正しくありません。この誤差を修正するため、別の計算アルゴリズムが使用されます。修正された信頼区間を逆変換することで、Bonettのp値が計算されます。
Bonett D. G. (2006). Robust Confidence Interval for a Ratio of Standard Deviations. Applied Psychological Measurements, 30, 432–439
Bonettの方法とLeveneの方法の代わりに、正規分布に基づいて検定の結果を表示することもできます。これはF検定とも呼ばれます。Minitabでは、各サンプルのサイズと分散(または標準偏差)の要約データを入力した場合は、F検定の結果も表示されます。
F検定は、正規分布のデータでのみ正確です。正規性からのわずかな逸脱によって、この検定の結果が不正確になる可能性があります。データが正規分布に従う場合、一般にF検定はBonettの方法またはLeveneの方法よりも強力です。ただし、データが完全に正規分布に従うことはまれであるため、多くの場合F検定は特に役立ちません。