t検定とは、1つか2つの正規分布母集団の平均についての仮説検定です。さまざまな状況に対して数種類のt検定がありますが、すべてのt検定において、帰無仮説によるt分布に従う1つの検定統計量が使用されます。
検定 目的
1サンプルt 単一母集団の平均が目標値と等しいかどうかを検定する 女子大学生の平均身長は5.5フィートより高いかどうか
2サンプルt 2つの独立母集団の平均の差が目標値と等しいかどうかを検定する 女子大学生の平均身長と男子大学生の平均身長は著しく異なるかどうか
対応のあるt 従属観測値または対応のある観測値どうしの差の平均が目標値と等しいかどうかを検定する 対象の男子大学生が減量用の錠剤を摂取する前後の体重を測定する場合、体重の減量平均はその錠剤が有効であると結論するのに十分な量か
回帰出力でのt検定 回帰等式の係数の値が0から大きく異なるかどうかを検定する 高校のSAT試験の点数は、大学GPAの十分な予測変数となるか

t検定の重要な特徴は、母集団正規性の前提に対する堅牢性です。つまり、サンプルが大きい場合、t検定は正規性の前提に違反する場合でも多くの場合は有効です。このような特徴があるため、t検定は母平均について推測する場合に最も有効な方法となっています。

ただし、サンプルサイズが小さく、非正規で歪みが大きい分布の場合、ノンパラメトリック検定を使用する方がより適切です。