標準偏差とは、散布度、つまり平均からのデータの広がり方を表す最も一般的な測度です。標準偏差が大きくなるほど、データの広がりも大きくなります。

記号σ(シグマ)は、母集団の標準偏差を示す場合によく使用されますが、sはサンプルの標準偏差を示す場合にも使用されます。多くの場合、工程に対してランダム(自然)な変動は雑音と呼ばれます。

標準偏差は、工程全体の変動を推定するためのベンチマークを設定するために使用できます。

病院1
病院2
退院時間

次の例を考えてみます。管理者が2つの病院の救急部門で処置を受けた患者の退院時間を追跡するとします。平均退院時間はほぼ同じ(35分)ですが、標準偏差には有意差があります。病院1の標準偏差はおよそ6です。平均すると、患者の退院時間は平均(点線)から約6分離れることになります。病院2の標準偏差はおよそ20です。平均すると、患者の退院時間は平均(点線)から約20分離れることになります。