対応のあるtの例

ある生理学者は、特定のタイプのランニングプログラムが安静時の心拍数に影響を及ぼすかどうか調べようとしています。まず、無作為に選択された15人の心拍数が測定されました。次に、その15人は前記のランニングプログラムに参加し、1年後に再度心拍数が測定されました。このようにプログラム参加前後の測定が各人について行われ、観測値のペアが取得されました。

生理学者は、ランニングプログラムの前後で心拍数が異なるかどうかを調べるために対応のあるt検定を実行します。

  1. サンプルデータ安静時の心拍数.MTWを開きます。
  2. 統計 > 基本統計 > 対応のあるtを選択します。
  3. ドロップダウンリストから、各サンプルが1つの列にあるを選択します。
  4. サンプル1プログラム前を入力します。
  5. サンプル2プログラム後を入力します。
  6. OKをクリックします。

結果を解釈する

帰無仮説では、ランニング時間の平均差が0であると仮定します。p値が0.007で有意水準0.05より小さいため、生理学者は帰無仮説を棄却し、被験者がランニングプログラムを受ける前と受けた後の心拍数に差があると結論付けます。

記述統計量

サンプルN平均標準偏差平均の標準誤差
プログラム前2074.504.511.01
プログラム後2072.304.050.91

対応のある差の推定

平均標準偏差平均の標準誤差μの差に対する95%信頼区間
2.2003.2540.728(0.677, 3.723)
µの差: (プログラム前 - プログラム後) の母平均

検定

帰無仮説H₀: μの差 = 0
対立仮説H₁: μの差 ≠ 0
t値p値
3.020.007