1サンプルの分散の方法と計算式

目的の方法または計算式を選択してください。

標準偏差

標準偏差とは、散布度、つまり平均を中心としたデータの広がり方を表す最も一般的な測度です。サンプル標準偏差は、サンプル分散の平方根に等しくなります。

列にx1, x2,..., xNが含まれていて、平均がの場合、標準偏差は次のように求められます。

表記

用語説明
xiサンプルのi番目の観測値
サンプル平均
Sサンプル標準偏差
nサンプルサイズ

分散

分散は、平均を中心としたデータの広がり方を測定します。分散は、標準偏差の二乗に等しくなります。

計算式

表記

用語説明
xii番目の観測値
観測値の平均
N非欠損観測値の数

カイ二乗法の信頼区間と境界

この方法は、データが正規分布の場合に使用します。この方法は、サンプルサイズが非常に大きい場合でも、非正規データでは不正確になります。

信頼区間

母標準偏差の100(1 - α)%信頼区間は次のように求められます。
母分散の100(1 - α)%信頼区間は次のように求められます。

信頼境界

片側検定を指定した場合、Minitabでは対立仮説の方向に従い、片側の100(1–α)%信頼境界が計算されます。

  • 「次より大きい」対立仮説を指定した場合、母標準偏差の100(1–α)%下限は次のように求められます。

    母分散の100(1–α)%下限は次のように求められます。

  • 「次より小さい」対立仮説を指定した場合、母標準偏差の100(1–α)%上限は次のように求められます。

    母分散の100(1–α)%上限は次のように求められます。

表記

用語説明
α100(1 – α)%信頼区間のα水準
nサンプルサイズ
S2サンプル分散
Χ2(p)自由度が(n – 1)のカイ二乗分布の上側の第100p百分位数点
σ母標準偏差の真の値
σ2母分散の真の値

Bonettの方法の信頼区間と境界

この方法は連続データ(正規または非正規)に使用します。1

信頼区間

母標準偏差の100(1-α)%信頼区間は次のように求められます。
母分散の100(1-α)%信頼区間は次のように求められます。

信頼境界

片側検定を指定した場合、Minitabでは対立仮説の方向に従い、片側の100(1–α)%信頼境界が計算されます。

  • 「次より大きい」対立仮説を指定した場合、母標準偏差の100(1–α)%下限は次のように求められます。
    母分散の近似的な100(1- a)%下限は次のように求められます。
  • 「次より小さい」対立仮説を指定した場合、母標準偏差の近似的な100(1 – α)%上限は次のように求められます。
    母分散の近似的な100(1- a)%上限は次のように求められます。

表記

用語説明
α 1 – 信頼水準 / 100
cα/2 n / (nzα/2)
cα n / (nzα )
s2 サンプル分散の観測値
zα/2 1 – α/2における標準正規分布の逆累積確率。nがzα/2以下の場合、MinitabではBonettの信頼区間が計算されません。
zα 1 – αにおける標準正規分布の逆累積確率。nがzα 以下の場合、MinitabではBonettの信頼区間が計算されません。
se
= 推定過剰尖度
m 調整比率がに等しい調整平均。nが5以下の場合、m = サンプル平均
σ 母標準偏差の真の値
σ2 母分散の真の値

カイ二乗法の仮説検定

この方法は、データが正規分布の場合に使用します。この方法は、サンプルサイズが非常に大きい場合でも、非正規データに対して不正確になります。

計算式

仮説検定では、それぞれの対立仮説について次のp値式を使用します。

H1: σ2 > σ02: p値 = P(Χ2x2)

H1: σ2 < σ02: p値 = P(Χ2x2)

H1: σ2σ02: p値 = 2 × min{P(Χ2x2), P(Χ2x2)}

表記

用語説明
σ2母分散の真の値
σ02母分散の仮説値
Χ2σ2 = σ02の場合、自由度が(n – 1)のカイ二乗分布に従います
x2
用語説明
S2サンプル分散の観測値
nサンプルサイズ

Bonettの方法の仮説検定

この方法は連続データ(正規または非正規)に使用します。

計算式

Bonettの手順は検定統計量に関連付けられていません。ただし、Minitabは信頼限界によって定義される棄却域を使用してp値を計算します。

両側仮説の場合、p値は次のように求められます。

p = 2 × min(αL, αU)

  • 片側の「次より小さい」対立仮説の場合、p値は表記のα/2をαに置き換えた後でαUとして計算されます。
  • 片側の「次より大きい」対立仮説の場合、p値は表記のα/2をαに置き換えた後でαLとして計算されます。

表記

用語説明
σ02仮説分散
αL次の式の最小解α
αU次の式の最小解α
cα/2n / (nzα/2)
α1 – 信頼水準 / 100
s2サンプル分散の観測値
zα/21 – α/2における標準正規分布の逆累積確率。nがzα/2以下の場合、MinitabではBonettの信頼区間が計算されません。
se
用語説明
= 推定過剰尖度
m調整比率がに等しい調整平均。nが5以下の場合、m = 0
1 D.G. Bonett (2006). "Approximate confidence interval for standard deviation of nonnormal distributions" , Computational Statistics & Data Analysis, 50, 775-782.