1サンプルの分散のデータに関する考慮事項

有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、および結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。

サンプルデータはランダムに選択される

統計では、ランダムサンプルを使用して母集団についての一般化または推定を行います。データがランダムに収集されていなければ、結果は母集団とならない可能性があります。詳細は、データのサンプルにおけるランダム性を参照してください。

サンプルデータが大きく歪んでおらず、サンプルサイズが40より大きい
ボネット(Bonett)の方法において、サンプルサイズが40より大きい場合、データが少々歪んでいても仮説検定は適切に実行されます。サンプルサイズが40より小さい場合は、データをグラフ化して歪みや異常な観測値を確認してください。上限と下限で正規分布より多くのデータを持つ分布(「重い裾」を持つ分布)からデータが取得されている場合、結果を解釈する際は注意が必要です。

カイ二乗法は、正規性からのわずかな偏差があってもカイ二乗法の結果に大きく影響する可能性があるため、データが正規分布に従うことが確かな場合にのみ使用してください。

各観測値は他のすべての観測値から独立している
観測値が独立しているかどうかは、次のように、1つの観測値によって別の観測値に関する情報が提供されるかどうかによって決まります。
  • ある観測値に別の観測値の値に関する情報が含まれていない場合、それらの観測値は独立しています。
  • ある観測値に別の観測値に関する情報が含まれている場合、それらの観測値は従属しています。観測値が従属している場合、結果は有効ではない可能性があります。
適度なサンプルサイズを判断する
サンプルのサイズは、次の条件が真となるように十分な大きさにする必要があります。
  • 推定値の精度が十分である。
  • 信頼区間が十分に狭くて有効である。
  • タイプIとタイプIIの誤差から十分に保護されている。
仮説検定に対して適度なサンプルサイズかどうかを判断するには、1分散の検出力とサンプルサイズを参照してください。