応答の最適化とは

応答の最適化を使用すると、単一の応答または応答のセットを同時に最適化する変数設定の組み合わせが簡単に見つかります。これは、応答に対する複数の変数の影響を評価する必要がある場合に役立ちます。

応答の最適化機能を使用する前にモデルを適合する必要があります。複数の応答を最適化する場合は、各応答のモデルを別々に適合し、すべてのモデルを1つのワークシートに保存する必要があります。応答の最適化機能では、ワークシート内のデータを使用しません。代わりに、Minitabはストアドモデルを使用して必要な情報を取得します。Minitabでのモデルの保存方法の詳細については、「 保存モデルの概要」を参照してください。

たとえば、清涼飲料水の生産会社がすべて自然由来の新しいレモネードを開発するとします。新しい飲料水の風味の評定を最大限に引き上げるには、レモン、水、および砂糖の比率はどのようにしたらよいかを見極めなければなりません。同時に、収益を増やすため、原料コストを最小限に抑える必要もあります。水の量を多くして砂糖の量を少なくすればコストは抑えられますが、風味が落ちてしまいます。この場合は、両方の目標を両立させるため、応答の最適化機能を使用して各応答(風味とコスト)の許容範囲内で最善の結果を生み出すような原料の比率を特定します。

Minitabでは、応答の最適化機能を使用して、応答ごとに定義する要件に基づいた最適応答を探し出すことができます。
  • 応答の最小化(小さければ小さいほど良い。コストなど)
  • 応答を目標値に一致させる(目標に近ければ近いほど良い。部品寸法など)
  • 応答の最大化(大きければ大きいほど良い。風味など)

Minitabでは、応答ごとに個々の望特性を計算し、割り当てる重要度に従ってそれぞれに重み付けします。これらの値を組み合わせることにより、複数応答系の複合的な望ましさ(全体の望特性)が判断されます。最適解は、複合的な望ましさが最大に達したときに得られます。最適化プロットを使用することにより、変数の設定を調整し、応答に与える変更の影響を確認できます。

応答の最適化は、背景情報、論理原則、および観測や以前の実験によって得られた知識など、関連する命題の専門知識を踏まえて解釈するときに最大の効果が得られます。