自己相関関数(ACF)

自己相関関数は、k時間単位離れた時系列の観測値間の相関(ytとyt-k)を表す測度です。

解釈

自己相関関数と偏自己相関関数を併用して、ARIMAモデルを特定します。各遅れでのスパイクを調べ、それらのスパイクが有意かどうか判断します。有意なスパイクは有意限界を越えて広がっており、これは、その遅れの相関がゼロにならないことを示します。

以下のパターンに基づいて、ARIMAモデルでの自己回帰項とMA項を指定できます。

データは、自己相関プロットを解釈する前に定常状態になっている必要があります。定常時系列には、時間が経過しても基本的に一定の平均、分散、自己相関関数があります。詳細は、「自己相関関数のデータに関する考慮事項」を参照してください。

パターン パターンが示す意味
少数の遅れの後に減少する遅れ1での大きなスパイク。 データに含まれる自己回帰項。偏自己相関関数を使用して、その自己回帰項の次数を判断します。
その後に正と負の相関を交互に示す減少波が続く遅れ1での大きなスパイク。 データに含まれる次数の高い自己回帰項。偏自己相関関数を使用して、その自己回帰項の次数を判断します。
その後に有意ではない相関が続く、最初または2番目の遅れでの有意相関。 データの移動平均項。有意相関の数は、移動平均項の次数を示します。

このプロットでは、遅れ1に、少数の遅れの後に減少する有意相関があります。このパターンは、自己回帰項を示します。偏自己相関関数を使用して、その自己回帰項の次数を判断してください。