ARIMA (自己回帰和分移動平均)の方法と計算式

目的の方法または計算式を選択します。

係数

係数は、最小二乗推定値を計算する反復アルゴリズムを使用して推定されます。反復ごとに、後方予測値が計算され、SSEが計算されます。詳細は、BoxとJenkins(1)を参照してください。

ARIMAアルゴリズムは、Iowa State UniversityのWilliam Q. Meeker, Jr.教授によって書かれたTSERIESパッケージ(2)のフィッティングルーチンに基づいています。このルーチンをMinitabに適合するよう助力してくださったMeeker教授に感謝致します。

後方予測値

後方予測値は、指定したモデルと現在の反復のパラメータ推定値を使用して計算されます。詳細は、Cryer3を参照してください。

残差平方和(SSE)

計算式

表記

用語説明
n合計観測数
後方予測を含む、反復のパラメータ推定値を使用する残差

残差のSS

計算式

表記

用語説明
n合計観測数
at後方予測を除外し、最終パラメータ推定値を使用する残差

残差のDF

計算式

定数項を含むモデルの場合:

(nd) – pq – 1

定数項を含まないモデルの場合:

(nd) – pq

表記

用語説明
n合計観測数
d差の数
pモデルに含まれる自己回帰パラメータの数
qモデルに含まれる移動平均パラメータの数

残差のMS

計算式

平方和(SS)自由度(DF)

カイ二乗統計量

計算式

表記

用語説明
n合計観測数
d差の数
K12, 24, 36, 48
k遅れ
k番目の遅れでの残差の自己層化

カイ二乗統計量のDF

計算式

定数項を含むモデルの場合:

Kpq – 1

定数項を含まないモデルの場合:

Kpq

表記

用語説明
K 12, 24, 36, 48
pモデルに含まれる自己回帰パラメータの数
qモデルに含まれる移動平均パラメータの数

カイ二乗統計量のp値

計算式

P(X < χ2)

表記

用語説明
Xχ2(DF)として分布

予測

計算式

予測値は、モデルとパラメータの推定値に基づいて再帰的に計算されます。たとえば、ARIMAモデルが、自己回帰項(AR(1))1つと、季節期間が12の季節階差項1つを含む適合である場合、このモデルは適合です。

YtYt–12 = γ + Φ(Yt–1Yt–12–1)

最初の予測(kは原点)を推定するには、次を求めます。

次に、同じ方法でを求め、以下同様に計算します。

予測の95%予測区間を計算するには、まず重みを計算する必要があります。

ここで、, j< 0およびの場合のj>q.の場合。

表記

用語説明
Yt時間tでの実際の値
Φ自己回帰項
推定自己回帰項
γ定数項
d差の数
p自己回帰パラメータ数
q移動平均パラメータの数
推定移動平均項
推定定数項
MS誤差の平均平方
1 G.E.P. Box and G.M. Jenkins (1994). Time Series Analysis: Forecasting and Control, 3rd Edition. Prentice Hall
2 W. Q. Meeker (1978). "TSERIES-A User-Oriented Computer Program for Time Series Analysis", The American Statistician, 32, 111-112
3 J.D. Cryer (1986). Time Series Analysis. Duxbury Press.