しきい値パラメータとは

しきい値パラメータγは、最も早い故障発生時期の推定値を表します。しきい値パラメータは時間スケール上の分布の位置を決定するもので、単位は時間と同じ(時間、マイル、循環数など)です。
  • γ = 0の場合、分布は原点から始まります。
  • γ > 0の場合、分布は原点の右側から始まります。0からγまでは、故障が発生せずに動作した期間です。
  • γ < 0の場合、分布は原点の左側から始まります。故障までの時間データの場合、負のγは、保存中や輸送中など、検定の開始前に発生した故障を示します。
γ = 0 および γ > 0の分布

両曲線は、形状5、尺度3のワイブル分布を示します。より大きな値を持つ分布は、しきい値パラメータが0.5になります。

しきい値パラメータ付き分布を使うべき場合

しきい値パラメータ付きの分布(3-パラメータワイブル、2-パラメータ指数、3-パラメータ対数正規、および3-パラメータ対数ロジスティック)は、故障発生までの最短時間を推定する場合に選択します。確率プロット上でワイブル分布の3番目のパラメータを使用するのは、データが直線上に位置せずに、データが減少するにつれて落ち込んだ状態を示す場合です。γの値は、データからその値を引くと、点が直線上にプロットされる値です。
2-パラメータおよび3-パラメータワイブル分布のデータ適合を比較する

次の2つの確率プロットは、同じデータをワイブル分布と3-パラメータワイブル分布に適合したものを示しています。ワイブル分布では、しきい値パラメータは使用されず、確率プロット上に曲線として表示されます。3-パラメータワイブルの場合は、γの調整が行われ、点が直線上に表示されます。

3-パラメータ対数正規分布および2-パラメータ指数分布を使用して信頼区間を計算するときは、しきい値パラメータは固定であるとみなされます。