パラメトリック分布分析(右打ち切り)のグラフ

確率プロット

確率プロットを使用すると、選択した分布のデータに対する適合度を評価できます。点が適合線に緊密に従っている場合、その分布はデータに十分適合していると仮定できます。

  • プロット上の点は、ノンパラメトリック法に基づく推定百分位数で、分布に依存しません。ポインターをデータ点上に置くと、観測された故障時間と推定累積確率が表示されます。
  • 適合線(中心線)は適合分布に基づいています。ポインターを適合線上に置くと、各種パーセントの百分位数表が表示されます。
  • 左側の直線は、各百分位数の信頼区間の下限をつないだものです。右側の直線は、各百分位数の信頼区間の上限をつないだものです。

出力例

解釈

温度80でのエンジン巻揚部品のサンプルの場合、点は適合線に従っていると考えられます。したがって、対数正規分布がデータの適切な選択肢であると仮定できます。この適合線は、位置 = 4.09267で、尺度 = 0.486216の対数正規分布に基づいています。

生存プロット

生存プロットでは、品目が特定時間まで正常に機能する確率が図示されます。このように、生存プロットでは、時間の経過に伴う製品の信頼性が示されます。

  • 中心線は、時間の経過に伴う推定された信頼性です。
  • 右側の線は、各時点の信頼性の上限をつないだものです。左側の線は、各時点の信頼性の下限をつないだものです。

ポインターを生存曲線上に置くと、時間と生存確率の表が表示されます。

分布がデータにあてはまる場合にのみ、このプロットを使用してください。分布がデータにあてはまらなければ、これらの推定値は不正確になります。分布がデータにあてはまるかどうかを判断するには、分布識別プロット、確率プロット、および適合度の測度を使用します。

出力例

解釈

エンジン巻揚部品データの場合、80℃でエンジン巻揚部品が最低50時間正常に機能する確率は、約60%です。この生存関数は、形状 = 4.09267で、尺度 = 0.486216の対数正規分布に基づいています。

累積故障プロット

製品の信頼性を製品の故障時期で記述するために、累積故障プロットでは、品目が特定時間tまでに故障する累積パーセントを表示します。累積故障関数は、1 - 生存関数を表します。

  • 中心線は、時間の経過に伴う推定された累積故障パーセントです。
  • 右側の線は、各時点の累積故障パーセントの下限をつないだものです。同様に、左側の線は、各時点の累積故障パーセントの上限をつないだものです。

ポインターを曲線上に置くと、累積故障確率と故障時間が表示されます。

分布がデータにあてはまる場合にのみ、このプロットを使用してください。分布がデータにあてはまらなければ、これらの推定値は不正確になります。分布がデータにあてはまるかどうかを判断するには、分布識別プロット、確率プロット、および適合度の測度を使用します。

出力例

解釈

エンジン巻揚部品データの場合、80℃でエンジン巻揚部品が70時間までに故障する確率は、約60%です。この累積故障関数は、位置 = 4.09267で、尺度 = 0.486216の対数正規分布に基づいています。

ハザードプロット

ハザード関数では、ユニットが正常に機能した時間の関数として故障尤度(特定時間tの短期的な故障率)を使用します。ハザードプロットには、時間の経過に伴う故障率の傾向が示されます。品目の故障率が次のいずれのパターンを示すかを調べます。
  • 減少: 品目が故障する確率は、時間の経過とともに減少します。一般的に、減少するハザードは製品寿命の初期に発生します。
  • 一定: 品目が一定の率で故障します。一般的に、一定のハザードは、故障がランダムに発生する場合の製品の「耐用年数」内に発生します。
  • 増加: 品目が故障する確率は、時間の経過とともに増加します。一般的に、増加するハザードは、摩耗の場合のように製品寿命の後期に発生します。

ハザード関数の形状は、データと選択した分布に基づいて決定されます。ポインターをハザード曲線上に置くと、故障時間とハザード率の表が表示されます。

分布がデータにあてはまる場合にのみ、このプロットを使用してください。分布がデータにあてはまらなければ、これらの推定値は不正確になります。分布がデータにあてはまるかどうかを判断するには、分布識別プロット、確率プロット、および適合度の測度を使用します。

出力例

解釈

エンジン巻揚部品データで温度80の変数である場合、ハザード関数は位置 = 4.09267、尺度 = 0.486216の対数正規分布に基づきます。80℃でのハザード率は約100時間まで増えていき、その後ゆっくりと減少していきます。

多重故障モードグラフ

多重故障データでは、各故障モードのグラフが表示されます。

故障モードが1つしか存在しないものとして各グラフを解釈します。
  • 確率プロットを使用すると、選択した分布のデータに対する適合度を評価できます。点が適合線に緊密に従っている場合、その分布を使用してデータをモデル化します。
  • 生存プロットを使用すると、品目が特定時間まで正常に機能する確率を評価できます。このため、生存プロットでは、時間の経過に伴う製品の信頼性が示されます。
  • ハザード関数を使用すると、ユニットが存続する時間の関数として故障尤度(特定時間tの短期的な故障率)を使用できます。ハザードプロットには、時間の経過に伴う故障率の傾向が示されます。

出力例

解釈

食器洗い機データの場合、エンジニアは、スプレーアームの破損をモデル化するためにワイブル分布を、スプレーアームの閉塞をモデル化するために対数正規分布を選択しました。次のパラメータを使用して各故障モードの最適適合分布を定義します。
  • 形状 = 1.97672、尺度 = 891.929(スプレーアームの破損の場合)
  • 位置 = 5.75328、尺度 = 1.95933(スプレーアームの閉塞の場合)

スプレーアームが破損せずに200サイクルまで正常に機能する確率は95%で、閉塞せずに1,500サイクルまで正常に機能する確率は約20%です。

破損のハザード率は時間の経過に伴い少しずつ増加しますが、閉塞では減少していきます。