パラメトリック分布分析(右打ち切り)のサンプル値と指定値の同等性

サンプルの指定値との一貫性~尺度が0.5に等しいことの検定

履歴分布パラメータなどの分布パラメータが、指定値に等しいかどうかを検定できます。

カイ二乗検定では、分布パラメータが指定値と有意に異なるかどうかを判断します。p値を事前に指定したα値と比較します。
  • p値がα値より小さい場合、分布パラメータが指定値と有意に異なっていると結論付けることができます。
  • p値がα値より大きい場合、分布パラメータが指定値と有意に異なっていないと結論付けることができます。

出力例

スケールが0.5であるという同等性検定

カイ二乗自由度p値
0.050265210.823

解釈

エンジン巻揚部品データの場合、80°Cで動作しているエンジン巻揚部品の対数正規分布の尺度パラメータが0.5と有意に異なっているかを検定します。過去のデータによると、尺度パラメータは通常0.5です。

p値0.823はα値0.05より大きいので、技術者は尺度パラメータが0.5と有意に異なっていると十分に結論付けることはできません。このため、技術者は、現在のデータの尺度パラメータが過去の尺度の値と変わらないという仮説を立てます。

サンプルの指定値との一貫性~ボンフェローニ信頼区間

Minitabでは、パラメータに妥当な値の区間を指定するために、カイ二乗検定に関連付けられたボンフェローニ信頼区間も使用できます。

  • カイ二乗検定が有意である(検定を棄却する)場合、対応する信頼区間には指定値は含まれません。
  • カイ二乗検定が有意ではない(検定を棄却できない)場合、通常は対応する信頼区間に検定の指定値が含まれます。

出力例

Bonferroni95.0% (個別95.00%)  同時信頼区間

尺度パラメータ:
変数下限推定上限
温度800.38080.48620.6208

解釈

エンジン巻揚部品データの場合、80°Cで検定する巻き揚げ用の対数尺度パラメータは0.3808~0.6208です。尺度 = 0.5の帰無仮説を棄却する十分な根拠がなかったため、この区間には0.5が含まれていることに注意してください。