平均累積関数プロットには、時間と平均累積関数の関係が表示されます。プロットは、システム故障(修復)時または区間のエンドポイントで階段状になるステップ関数です。このプロットを使用して、システムが向上しているか、劣化しているか、または一定であるかを判断します。
このプロットは、次のようなシステムの故障パターンに関する情報を示します。
- 線形関数は、システムの故障の発生間隔が一定であることを示します。
- 谷型曲線は、故障の発生間隔が徐々に長くなっていることを示します。このパターンは、システムの信頼性が向上していることを示します。
- 山型曲線は、故障の発生間隔が徐々に短くなっていることを示します。このパターンは、システムの信頼性が低下していることを示します。
最小X尺度値に最初の故障時間を設定すると、故障率をよりわかりやすく表示できます。
解釈
ブレーキ信頼性データの場合、平均累積関数の推定値が各タイプのブレーキ部品に示されます。このプロットを使用して、エンジニアは次のことを結論づけます。
- タイプ2ブレーキ部品を表す関数は、約450日目まで比較的に直線で、曲線ではありません。したがって、タイプ2ブレーキ部品の故障率は450日目まで比較的一定です。
- タイプ1ブレーキ部品を表す関数は、およそ200日目から700日目にかけて直線で、そこから急増します。したがって、タイプ1ブレーキ部品の故障率は700日目までほぼ一定ですが、その後急増します。
- タイプ1ブレーキ部品を表す関数は、タイプ2ブレーキ部品の関数の右側です。したがって、タイプ2ブレーキ部品に比べタイプ1ブレーキ部品のほうが故障数は少ないことになります。