ノンパラメトリック分布分析(右打ち切り)のKaplan-Meier推定法

変数の特性~カプラン-マイヤー推定法

MTTF(故障までの平均時間)と中央値は、分布の中央の測度であり、IQRは、分布の広がりの測度です。

出力例

変数: 温度80

打ち切り

打ち切り情報計数
打ち切られていない値37
右打ち切り値13
打ち切り値: 打ち切り80 = 0
ノンパラメトリック推定値

変数の特性



95.0%正規信頼区間



平均 (MTTF)標準誤差下限上限Q1中央値Q3四分位間範囲
63.71233.8345356.196871.22794855**

解釈

変数の特性は、80℃で試験されたエンジン巻揚部品に対して示されます。

平均故障時間(63.7123)は、歪んだ分布の外れ値と裾がその値に有意な影響を及ぼすため、高感度な統計量です。

中央値(55)とIQRは、歪んだ分布の裾と外れ値がその値に有意な影響を及ぼさないため、抵抗性のある統計量です。

この例では、打ち切りのため、75%が故障し、25%が正常に機能する場合(Q3)を計算するための十分な故障データがありません。したがって、Q3とIQRには、欠損値*が表示されています。

カプラン-マイヤー推定~カプラン-マイヤー推定法

生存確率とは、製品が特定時間まで正常に機能する確率を指します。これらの値を使用すると、製品が信頼性要件を満たしているかどうかを判断したり、2つ以上の製品デザインの信頼性を比較したりできます。

ノンパラメトリック推定は特定の分布に依存しないため、データにあてはまる分布がない場合に使用すると便利です。

出力例

変数: 温度80

打ち切り

打ち切り情報計数
打ち切られていない値37
右打ち切り値13
打ち切り値: 打ち切り80 = 0
ノンパラメトリック推定値

変数の特性



95.0%正規信頼区間



平均 (MTTF)標準誤差下限上限Q1中央値Q3四分位間範囲
63.71233.8345356.196871.22794855**

Kaplan-Meier推定






95.0%正規信頼区間
時間リスクにさらされた件数故障数生存確率標準誤差下限上限
235010.9800000.01979900.9411951.00000
244910.9600000.02771280.9056841.00000
274820.9200000.03836670.8448030.99520
314610.9000000.04242640.8168460.98315
344510.8800000.04595650.7899270.97007
354410.8600000.04907140.7638220.95618
374310.8400000.05184590.7383840.94162
404210.8200000.05433230.7135110.92649
414110.8000000.05656850.6891280.91087
454010.7800000.05858330.6651790.89482
463910.7600000.06039870.6416210.87838
483830.7000000.06480740.5729800.82702
493510.6800000.06596970.5507020.80930
503410.6600000.06699250.5286970.79130
513340.5800000.06979970.4431950.71680
522910.5600000.07019970.4224110.69759
532810.5400000.07048400.4018540.67815
542710.5200000.07065410.3815210.65848
552610.5000000.07071070.3614100.63859
562510.4800000.07065410.3415210.61848
582420.4400000.07019970.3024110.57759
592210.4200000.06979970.2831950.55680
602110.4000000.06928200.2642100.53579
612010.3800000.06864400.2454600.51454
621910.3600000.06788230.2269530.49305
641810.3400000.06699250.2086970.47130
661710.3200000.06596970.1907020.44930
671620.2800000.06349800.1555460.40445
741310.2584620.06215920.1366320.38029

経験ハザード関数

時間ハザード推定値
230.0200000
240.0204082
270.0212766
310.0217391
340.0222222
350.0227273
370.0232558
400.0238095
410.0243902
450.0250000
460.0256410
480.0277778
490.0285714
500.0294118
510.0333333
520.0344828
530.0357143
540.0370370
550.0384615
560.0400000
580.0434783
590.0454545
600.0476190
610.0500000
620.0526316
640.0555556
660.0588235
670.0666667
740.0769231

解釈

80℃で試験されたエンジン巻揚部品の場合、0.4つまり40.00%のエンジン巻揚部品が最低で60.0時間正常に機能しました。

経験ハザード関数~カプラン-マイヤー推定法

ハザード関数では、単位が存続する時間の関数として故障尤度の測度(特定時間tの短期的な故障率)が得られます。

経験ハザード関数は、常に増加する関数となるため、故障尤度は、年齢の関数として増加すると見なされます。

出力例

変数: 温度80

打ち切り

打ち切り情報計数
打ち切られていない値37
右打ち切り値13
打ち切り値: 打ち切り80 = 0
ノンパラメトリック推定値

変数の特性



95.0%正規信頼区間



平均 (MTTF)標準誤差下限上限Q1中央値Q3四分位間範囲
63.71233.8345356.196871.22794855**

Kaplan-Meier推定






95.0%正規信頼区間
時間リスクにさらされた件数故障数生存確率標準誤差下限上限
235010.9800000.01979900.9411951.00000
244910.9600000.02771280.9056841.00000
274820.9200000.03836670.8448030.99520
314610.9000000.04242640.8168460.98315
344510.8800000.04595650.7899270.97007
354410.8600000.04907140.7638220.95618
374310.8400000.05184590.7383840.94162
404210.8200000.05433230.7135110.92649
414110.8000000.05656850.6891280.91087
454010.7800000.05858330.6651790.89482
463910.7600000.06039870.6416210.87838
483830.7000000.06480740.5729800.82702
493510.6800000.06596970.5507020.80930
503410.6600000.06699250.5286970.79130
513340.5800000.06979970.4431950.71680
522910.5600000.07019970.4224110.69759
532810.5400000.07048400.4018540.67815
542710.5200000.07065410.3815210.65848
552610.5000000.07071070.3614100.63859
562510.4800000.07065410.3415210.61848
582420.4400000.07019970.3024110.57759
592210.4200000.06979970.2831950.55680
602110.4000000.06928200.2642100.53579
612010.3800000.06864400.2454600.51454
621910.3600000.06788230.2269530.49305
641810.3400000.06699250.2086970.47130
661710.3200000.06596970.1907020.44930
671620.2800000.06349800.1555460.40445
741310.2584620.06215920.1366320.38029

経験ハザード関数

時間ハザード推定値
230.0200000
240.0204082
270.0212766
310.0217391
340.0222222
350.0227273
370.0232558
400.0238095
410.0243902
450.0250000
460.0256410
480.0277778
490.0285714
500.0294118
510.0333333
520.0344828
530.0357143
540.0370370
550.0384615
560.0400000
580.0434783
590.0454545
600.0476190
610.0500000
620.0526316
640.0555556
660.0588235
670.0666667
740.0769231

解釈

80℃で試験されたエンジン巻揚部品の場合、故障の尤度は45時間稼働する巻揚部品より61時間稼働する巻揚部品のほうが2倍(0.0500000/0.0250000)大きくなります。

生存曲線の比較~カプラン-マイヤー推定法

ログ-ランク検定とウィルコクソン検定を使用すると、複数のデータセットの生存曲線を比較できます。検定ごとに、生存曲線間の異なるタイプの差を検出します。したがって、両方の検定を使用して、生存曲線が等しくなるかどうかを判断します。

ログ-ランク検定では、各故障時間での生存曲線間の実際の故障数と期待される故障数が比較されます。

ウィルコクソン検定は、各時点でまだ正常に機能している項目数で重み付けられたログ-ランク検定です。したがって、ウィルコクソン検定では、初期の故障時間に大きな重みがつけられます。

出力例

検定統計量

方法カイ二乗自由度p値
Log-Rank7.715210.005
Wilcoxon13.132610.000

解釈

エンジン巻揚部品の場合の検定では、80℃と100℃で稼働するエンジン巻揚の生存曲線が同じかどうかを判断します。両検定のp値はα値0.05未満であり、技師は生存曲線間に有意な差が存在していると結論付けることができます。