ハザード関数では、ユニットが正常に機能した時間の関数として故障尤度の測度(特定時間tの短期的な故障率)を使用します。
ノンパラメトリックハザード関数は特定の分布には依存しませんが、パラメトリック推定法を採用する場合、データのモデル化に適した分布を決定できます。ノンパラメトリックハザード関数に類似したハザード関数を持つ分布を選択してください。
時間 | ハザード推定値 | 標準誤差 | 密度推定値 | 標準誤差 |
---|---|---|---|---|
10 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
30 | 0.0086957 | 0.0030627 | 0.0080000 | 0.0025923 |
50 | 0.0333333 | 0.0068579 | 0.0210000 | 0.0034900 |
70 | 0.0266667 | 0.0090867 | 0.0088421 | 0.0027959 |
90 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
110 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
80℃で稼働するエンジン巻揚部品の場合、故障尤度は30時間後と比べて、70時間後のほうが約3.07(0.0266667/0.0086957)倍大きくなります。
密度推定値は故障時間の分布を記述し、製品が特定の時間に故障する尤度の測度を提供します。
ノンパラメトリック密度関数は特定の分布に依存しませんが、パラメトリック推定法を採用する場合にこの関数を使用して、データのモデル化に適した分布を決定できます。ノンパラメトリック密度関数に類似した密度関数を持つ分布を選択してください。
時間 | ハザード推定値 | 標準誤差 | 密度推定値 | 標準誤差 |
---|---|---|---|---|
10 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
30 | 0.0086957 | 0.0030627 | 0.0080000 | 0.0025923 |
50 | 0.0333333 | 0.0068579 | 0.0210000 | 0.0034900 |
70 | 0.0266667 | 0.0090867 | 0.0088421 | 0.0027959 |
90 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
110 | 0.0000000 | * | 0.0000000 | * |
80℃で稼働しているエンジン巻揚部品の場合、故障の尤度は70時間目(0.0088421)より50時間目(0.021000)のほうが大きくなります。
ログ-ランク検定とウィルコクソン検定を使用すると、複数のデータセットの生存曲線を比較できます。検定ごとに、生存曲線間のさまざまな種類の差を検出します。したがって、両方の検定を使用して、生存曲線が等しいかどうかを判断します。
ログ-ランク検定では、各故障時間での生存曲線間の実際の故障数と期待される故障数が比較されます。
ウィルコクソン検定は、各時点でまだ正常に機能している項目数で重み付けられたログ-ランク検定です。したがって、ウィルコクソン検定では、初期の故障時間に大きな重みがつけられます。
方法 | カイ二乗 | 自由度 | p値 |
---|---|---|---|
Log-Rank | 7.7152 | 1 | 0.005 |
Wilcoxon | 13.1326 | 1 | 0.000 |
エンジン巻揚部品データの場合、80度と100度で実行するエンジン巻揚の生存曲線が異なるかどうかを判断します。両検定のp値は0.05のα値未満のため、技師は生存曲線間に有意な差が存在していると結論付けることができます。