カプラン-マイヤー推定法

カプラン-マイヤー推定は、製品限界推定としても知られており、複数の故障や停止があるノンパラメトリックデータセットの生存確率の計算に使用できます。推定に使用する式は次のとおりです。

S(t0) = 1およびt0 = 0の場合。

経験ハザード関数

ハザード関数は、ある区間での故障率を示します。ハザード関数は、最初の打ち切りの観測値より前では0です。打ち切りなしの観測値でのみ、ハザード関数は変化します。最後の打ち切りなしのデータ点以降、ハザード関数はプロットされません。

同順位がある場合、同順位の最大順位を使用してハザード関数を推定します。詳細については、ネルソン1を参照してください。

故障までの平均時間

打ち切りなしデータの場合、故障までの平均時間は、平均故障時間と同じになります。打ち切りまたは打ち切りなしデータに使用される一般的な計算式は次のとおりです。

また、最大観測値が打ち切られている場合、打ち切りなしの最大観測値の時間を、計算対象の時間制限として扱います。詳細については、リー2を参照してください。

故障までの平均時間(MTTF)の標準誤差

故障までの平均時間の標準誤差は、分散の平方根です。すべての観測値が打ち切りなしの場合、不偏推定値が計算されます。

一部のデータが打ち切られている場合、分散の不偏推定値は次の計算式になります。

経験ハザード関数の形状により、生存曲線下の領域Arは、縦が生存関数と、横が打ち切りなしの観測値の区間と同等になる長方形になります。

表記

用語説明
tr 順位rでのデータ点の時間
rデータ点の順位。最初の故障は低順位になる
n合計個数
δr j番目の観測値が打ち切りの場合は0、j番目の観測値が打ち切りなしの場合は1になる
c次の打ち切りなしの観測値までのデータ点の数
S(tr時間trでの経験生存関数
平均故障ストレス
Ar生存曲線下のtrの右側の領域
m打ち切りなしの観測値の合計数

参考文献

1. W. Nelson(1982年)『Applied Life Data Analysis』133頁、John Wiley & Sons, Inc

2. Elisa T. Lee(1992年)『Statistical Methods for Survival Data Analysis』第2版、73~76頁、John Wiley & Sons, Inc