残差の自己相関の検出

線形および非線形回帰では、残差が相互に独立している(相関していない)と仮定されます。独立の仮定が覆されると、いくつかのモデルの適合結果が信頼できないものになることがあります。たとえば、誤差項間での正の相関は、係数のT-値を変動させる傾向があり、予測変数が有意ではない場合に有意であるように見えることがあります。

Minitabには残差が相関しているかどうか判断するための2つの方法が用意されています。

  • 残差対データ順序(1, 2, 3, 4, n)のグラフを使用して、自己相関の残差を視覚的に調べます。

    正の自己相関は、同じ符号を持つ残差クラスタによって特定されます。負の自己相関は、連続する残差の符号が次々と変化することによって特定されます。

  • ダービン-ワトソンの統計量を使用して、自己相関の存在を検定する。

    この検定では、誤差は最初の自己回帰の工程で作成されたという仮定に基づいています。欠損となる観測値がある場合は計算から省略され、欠損とならない観測値のみが使用されます。

    この検定から結論を得るには、表示された統計量を、表の上限値および下限値と比較する必要があります。D > 上限の場合は、相関はありません。D < 下限の場合は、正の相関があります。Dが上限と下限の間にある場合は、この検定から結論を得ることはできません。