変量バッチ因子を持つ安定性分析の予測の例

ある製薬会社の品質エンジニアが、薬剤の保存期間を特定したいと考えています。薬剤の有効成分の濃度は時間が経つにつれて減少します。エンジニアは、目的の濃度の90%にいつ達するのかを特定したいと考えています。可能なバッチの、より大きい母集団から薬剤のバッチを8つランダムに選択し、各バッチから1サンプルずつ9回の異なるタイミングで試験します。

変量バッチ因子を伴う安定性分析の例に、技師は、薬品の保存期間が53.18か月であると判断します。この分析では、保存期間は、薬品の95%の信頼区間が下側規格限界と交わる交点の期間です。下側規格限界は90です。技師は、53.18か月において錠剤の平均濃度を予測したいと考えます。

  1. サンプルデータを開く、保存期間のランダムバッチモデル.MTW#.
  2. 統計 > 回帰 > 安定性分析 > 予測を選択します。
  3. 応答薬品濃度を選択します。
  4. 2番目のドロップダウンリストから、個別値を入力を選択します。
  5. 変数表に、各変数の設定を入力します。個々のバッチは対象ではないので、技師は、バッチに対して任意に1を入力します。
    バッチ
    53.18 1
  6. OKをクリックします。

結果を解釈する

変量バッチの予測は、母集団を基にしたバッチ用です。53.18か月のバッチの予測平均濃度は92.7です。信頼区間は、平均濃度はおよそ91.84~93.52であることを95%信頼できることを示しています。予測区間は、母集団を基に検定する1錠の錠剤の濃度がおよそ90.15~95.22であることを95%信頼できることを示しています。平均の95%信頼区間は、53.18か月における下側規格限界より大きいです。この分析では、保存期間は、95%の信頼区間が平均濃度ではなく下側規格限界よりも大きいときに使用します。

ランダムバッチの適合式

薬品濃度 = 100.06 - 0.13877 月

選択したバッチの適合式

バッチ
1薬品濃度 = 101.42 - 0.13248 月

設定

変数設定
53.18
バッチ1

ランダムバッチの予測

適合値適合値の標準誤差95%信頼区間95%予測区間
92.68070.381193(91.8445, 93.5168)(90.1455, 95.2159)

バッチ1の予測

適合値適合値の標準誤差95%信頼区間95%予測区間
94.37410.324807(93.7180, 95.0302)(93.2774, 95.4709)