順位ロジスティック回帰の例

ある診療所の責任者は、どの因子が患者満足度に影響するかを知りたいと考えています。そこで患者に、この診療所にフォローアップ治療のために戻ってくる可能性が高い、多少ある、低いかを尋ねました。関連する予測変数には、雇用状況、年齢、診療所までの距離があります。

責任者は、応答変数として患者が戻ってくる可能性を使用します。応答変数のカテゴリには「可能性が低い」から「可能性が高い」までの自然順序があるため、応答変数は順序的です。応答変数は順序的であるため、責任者は順位ロジスティック回帰を使用して予測変数と応答変数の関係をモデル化します。責任者は有意水準0.05を使用してモデルの統計的有意性とモデルの適合度を評価します。

  1. サンプルデータを開きます、患者満足度.MTW.
  2. 再来院の可能性列の任意のセルを選択します。
  3. ワークシートを右クリックして、列プロパティ > 値の順序を選択します。
  4. ユーザー指定の順序を選択して、以下の順位で値を配置します。
    • 高い
    • 多少ある
    • 低い
  5. 統計 > 回帰 > 順位ロジスティック回帰を選択します。
  6. 応答'再来院の可能性'を入力します。
  7. モデル距離距離*距離を入力します。
  8. OKをクリックします。

結果を解釈する

すべての傾きがゼロであるかを検定するためのp値は0.05未満です。p値が低い場合、応答変数と予測変数の関係は統計的に有意になります。両方の適合度検定のp値は0.05より大きいです。p値がこのように高くても、モデルが不十分であることの根拠にはなりません。

ロジスティック回帰表では、距離および距離*距離のp値は両方とも、有意水準は0.05未満です。距離の係数は負の値であり、一般的に、病院から遠くに住む患者は再診に来る可能性は低くなることを示しています。距離*距離は正の値であり、一定の距離内では、患者は再診に来る可能性が高くなります。こうした結果に基づき、病院の責任者は、病院の近くに住む患者が、病院の立地が便利であることを理由に再診に来るのをスケジュール化しやすくなるように理論化します。初診の予約で遠距離を移動する患者も、再診に来る可能性が高いことが示されています。責任者は、これらの考え方を調査するアンケートに新しい質問を追加することを計画します。モデルから予測を研究して、患者が再診に来る可能性の高い距離を判断することも計画します。

順位ロジスティック回帰:再来院の可能性 対 距離
リンク関数:Logit

応答情報

変数計数
再来院の可能性高い19
  多少ある43
  低い11
  合計73

ロジスティック回帰表







95% 信頼区間
予測変数係数係数の標準誤差z値p値オッズ比下限上限
定数 (1)6.386713.061102.090.037     
定数 (2)9.318833.159292.950.003     
距離-1.256080.523879-2.400.0170.280.100.80
距離*距離0.04954270.02146362.310.0211.051.011.10
対数尤度 = -66.118

すべての傾きが0に等しい検定

自由度Gp値
26.0660.048

適合度検定

方法カイ二乗自由度p値
ピアソン114.9031000.146
逸脱 (deviance)94.7791000.629

関連性の測度:

(応答変数および予測確率間)
ペアパーセント要約測度
一致するペア93862.6SomersのD0.29
一致しないペア50533.7Goodman-Kruskalのγ0.30
同順位563.7Kendallのτa0.16
合計1499100.0