線形制約は混合計画の成分の関数における下限と上限を表します。これらの限界を設定することで、計画空間を定義し、実験において試験リソースを最大限有効に活用することができます。
一方、成分限界は個々の成分に上限と下限を指定します。
ただし、これらの限界は互いに依存します。たとえば、硬化剤Aが混合物の2%を占めるとき、硬化剤Bは少なくとも3%以上および13%以下の範囲で投入する必要があります。制約は、個々の成分だけでなく、この2つの成分の組み合わせに対するものです。したがって、このときの線形制限は次のように定義できます。
- 0.05 (硬化剤 A + 硬化剤 B) 0.15
Minitabで線形制限を指定するには、次の値を宣言する必要があります。
このエポキシ混合物には更に2つの別の原材料である接着剤Aと接着剤Bが入っているとした場合、線形制限を宣言する式は次のようになります。
- 0.05 (1*硬化剤A)+(1*硬化剤B)+(0*接着剤A)+(0*接着剤B) 0.15
接着剤の量は制限の考慮に入れないため、係数は0となります。
次に、化学者が混合にもう1つの制限を設定しようとしたとします。硬化剤の合計量にかかわらず、硬化剤Aは硬化剤Bの少なくとも2倍の量にする必要があるという制限です。この制限を加えるには、次の式によって別の線形制限を指定します。
- 0.0 (1*硬化剤A)+(-2*硬化剤B)+(0*接着剤A)+(0*接着剤B)
この方程式は、硬化剤 A の量を取り、硬化剤 B の量を 2 回取り除いた場合、残る量は 0 以上でなければならないことを示しています。