計画ジェネレータとは

計画ジェネレータは、一部実施要因計画において完全な実行セットからその一部(つまり実行のサブセット)がどのように選択されるかを決定します。

たとえば、計画ジェネレータD=ABCを使用して、4因子の1/2要因計画を構築する場合、Minitabでは次の処理を実行します。
  1. 最低因子水準と最高因子水準がそれぞれ-1と+1である完全実施3因子計画を構築します。
    A B C
    –1 –1 –1
    +1 –1 –1
    –1 +1 –1
    +1 +1 –1
    –1 –1 +1
    +1 –1 +1
    –1 +1 +1
    +1 +1 +1
  2. 因子A、B、Cの設定値をすべて乗算して因子Dの実行を生成します。たとえば、1番目の実行の因子Dは、–1*–1*–1=–1(最低設定値)となります。
    A B C D=ABC
    –1 –1 –1 –1
    +1 –1 –1 +1
    –1 +1 –1 +1
    +1 +1 –1 –1
    –1 –1 +1 +1
    +1 –1 +1 –1
    –1 +1 +1 –1
    +1 +1 +1 +1

因子Dの設定値は因子A、因子B、因子Cの設定値の積であるため、因子DはABCの交互作用と交絡しています。交絡している効果は、それぞれを個別に推定することはできないため、計画ジェネレータは慎重に選択する必要があります。

デフォルトで、計画の因子数に対して分解能が最も高い計画を構築する計画ジェネレータが使用されます。

異なる計画ジェネレータを選択する

2水準要因計画(ジェネレータの指定)を選択することにより、異なる計画ジェネレータを使用できます。2水準要因計画(ジェネレータの指定)を開くには、統計 > 実験計画法(DOE) > 要因計画 > 要因計画の作成を選択します。

選択する計画を決定するには

デフォルト以外の計画ジェネレータを使用して計画を作成する場合、実行数が同じで因子数がより少ない計画を基本計画にする必要があります。

たとえば、因子数5、実行数8の2^(5-2)計画を作成し、Minitabのデフォルト計画ジェネレータのD=ABとE=ACを変更するとします。正しい計画を作成するには、必要な因子の合計数から計画ジェネレータの数を引いて基本計画の因子数を計算します。その後、どの計画が正しい実行数を持つかを決定します。

前の例では、5つの因子から2つのジェネレータを引いて、基本計画の因子数は3になります。2^3完全実施要因計画には必要となる8つの実行があるので、それが基本計画となります。

異なる計画ジェネレータを使用する例

計画ジェネレータを、D=ABとE=ACに代えてD=ABとE=BCを使用する2^(5-2)計画を作成するとします。
  1. 統計 > 実験計画法(DOE) > 要因計画 > 要因計画の作成を選択します。
  2. 2水準要因計画(ジェネレータの指定)を選択します。
  3. 因子数から、3を選択します。
  4. 計画をクリックします。上部のフィールドで完全実施要因を選択します。
  5. ジェネレータをクリックします。ジェネレータ (F=ABCなど) をリストして基本計画に因子を追加するD=AB E=BCを入力します。
  6. 各ダイアログボックスでOKをクリックします。