変更が難しい因子とは

変更が難しい因子とは、時間や費用の制約により完全にランダム化するのが難しい因子です。たとえば、温度は一般的に変更が難しい因子です。温度を調整するには、安定するまで長い時間がかかるためです。

変更が難しい因子は、しばしばブロック変数と混同されることがあります。しかし、ブロックと変更が難しい因子との間にはいくつかの重要な違いがあります。
  • ブロック化した計画では、ブロックは、誤差項をより正確に推定するために計画に含まれている撹乱因子です。一方、変更が難しい因子の影響は推定の対象となります。たとえば、温度がケーキの水分に与える影響などです。
  • ブロック化した実験では、ブロック変数と因子の相互作用は対象となりません。変更が難しい因子がある場合、実験における変更が難しい変数と他の因子の間の交互作用を調べる場合があります。
  • 変更が難しい因子と変更が簡単な因子を持つ計画は、2つの異なるサイズの実験単位を持ちます。変更が難しい因子には、大きい実験単位が適用されます。この実験単位内に、変更が簡単な因子を調べるための小さい実験単位が存在します。ブロック化した計画では、実験単位はすべて同じ大きさです。
  • ブロックは通常、変量因子ですが、変更が難しい因子は通常、固定因子です。
  • ブロックは、実験単位の集合です。変更が難しい因子は、実験単位に適用されます。