実験前の作業チェックリスト

実験を行う前に、次のガイドラインを確認して、適切な作業を行ってください。
実験の関係者に手順を習得させる
実験の手順に誤りがあると実験の結果が無効になることがあるので、すべての手順を慎重に文書化して、その手順を関係者に習得させる必要があります。次のような事項も含まれています。
  • 応答の測定方法を指定して、必要な特殊技術に注釈をつけます。
  • 因子水準の設定方法を説明します。水準ごとに因子を設定する方法が誰にでもわかるようにします。
  • 実行時に使用するツールの設定方法を説明します。たとえば、機械の設定を変更するたびに、実験の測定値を収集する前に、機械が安定化するまで新しい設定でその機械を実行したいと思うかもしれません。
  • トラブルシューティングの対処方法をまとめます。測定値の欠損など、潜在的な問題を処理する方法を説明します。
  • 特殊な環境を記録する方法を指定します。データ収集中に発生し得る条件の変更を追跡する方法を説明します。
測定システムを確認する

実験の結果を使用するには、測定システムが正確であることを確認する必要があります。応答の測定と因子水準の設定の両方に使用する測定システムを確認する必要があります。

実験が、シックスシグマプロジェクトなどのより大きな改善プロジェクトの一部である場合、応答の測定システムを事前に確認する必要があります。因子の測定システムも確認します。たとえば、350°Fのオーブンを設定する場合、温度が実際に350°Fであるかどうかを確かめる必要があります。

計画のすべての組み合わせを確認する
計画を作成した後、実験実行ごとの因子設定の実際の組み合わせをレビューして実現可能であることを確認します。潜在的に危険な、または不可能な因子設定の組み合わせを持つ実行の代替手段を検討します。
試行実行を行う
実験を実行する前に試行実行を行うのは、時間と予算がある場合には有用です。試行実験では次のようなことができます。
  • 実験で使用する材料の整合性を評価する。
  • 実験の測定システムを確認する。
  • 実験手順を試験して、作業者が正しい手順で実行できるかを確認する。
  • 因子水準の異なる組み合わせが安全に実行できることを確認する。
  • 分散の推定値を予備に取得する。