「タグチ計画の分析」のデータに関する考慮事項

有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。

データには少なくとも2つの制御因子が必要
Minitabにおける実験計画では、少なくとも2つの制御因子が必要です。タグチ分析では、実際の測度が連続尺度であったとしても、すべての因子がカテゴリ因子として扱われます。
動的計画には1つの信号因子が必要
信号因子には、ユーザーが製品本来の機能を利用するために制御する、設定値の範囲があります。信号因子は、動的な実験で使用され、信号の各水準で応答が測定されます。その目的は、信号因子と応答の関係を改善することにあります。
信号因子の例には、アクセルペダルの位置などがあります。その応答、つまり自動車の速度と、アクセルペダルにかけられる圧力の量の間には、一定の関係があります。
最低でも2つの応答が必要
ワークシートのデータを構築して、内側直交表にある制御因子と、外側直交表にある雑音因子の完全な連の応答値が各行に含まれるようにします。詳細は、タグチ応答データのワークシート内での配置方法を参照してください。
入力できる応答列の最大数は50です。通常、入力できる応答列の最小数は2ですが、最小数は計画によって異なります。次の場合は、応答は1つです。
  • 計画に反復が含まれている場合
  • 各実行で複数の雑音因子を測定して、因子設定の各組み合わせを複数回実行する計画を作成する場合。
  • 望大特性または望小特性のSN比を使用しており、標準偏差の分析や保存を行わない場合。
応答変数は連続量である

応答変数がカテゴリである場合、モデルは、データを正確に示すのにまたは有利な予測を行うのに、分析の仮説を満たしにくくなります。

測定システムが信頼できる応答データを生成すること

測定システムの変動が大きすぎる場合、実験では重要な効果を検出しにくくなる可能性があります。

各観測値は他のすべての観測値から独立している
個々の観測値が従属している場合、結果は有効ではない可能性があります。以下の点を考慮して、観測値が独立しているかどうか判断します。
  • ある観測値に別の観測値の値に関する情報が含まれていない場合、それらの観測値は独立しています。
  • ある観測値に別の観測値に関する情報が含まれている場合、それらの観測値は従属しています。
ベストプラクティスを使用してデータを収集する
結果が確実に有効になるようにするため、次のガイドラインについて考慮します。
  • データが対象の母集団を表すことを確認します。
  • 必要な精度を達成するために十分なデータを収集します。
  • データを収集した順序で記録します。
モデルがデータに良好に適合している
モデルがデータに適合しない場合、結果は、誤った認識を与える可能性があります。出力において、残差プロット、異常観測値の診断統計量、モデル要約統計量を使用して、モデルのデータへの適合度を判断します。

線形モデルを適合するには、分析を実行する際に分析をクリックしてモデルオプションを指定します。