成分とは混合成分を構成する材料です。
実験計画(DOE)を実行すると、最適な混合(応答)が得られる各成分の相対比率を特定できます。混合実験は一般に食品加工業、精錬業、または製薬業などで使用されます。
たとえば、小麦粉、ベーキングパウダー、牛乳、卵、食用油からホットケーキミックスを開発したり、 4種類の化学原料を配合して殺虫剤を開発するような場合です。
プロセス変数は、混合の一部ではないものの、応答に影響する可能性がある実験中の因子です。
応答は成分の相対的な比率とプロセス変数に依存するものと仮定されます。プロセス変数は、混合の一部ではない実験中の因子ではあるものの、応答に影響する可能性がある因子です。たとえば、ケーキの風味は、調理温度と調理時間、およびケーキ原料の比率に依存します。
計画点は、応答が測定される実験の条件です。
計画点が7つの3成分計画があるとします。この計画を使用して実験を1回実行すると、7種類の混合物の配合を作成し、各配合の応答を測定することになります。
計画の度数は、計画空間における計画点の配置場所を決定します。このコンセプトを表す図は、混合計画を選択するを参照してください。
混合成分の合計は、実験に使われる混合成分の量を表します。つまり、成分の和は必ず混合成分の合計に等しくならなければなりません。
各次元の限界値の数は、計画空間の複雑さ、すなわち計画空間を規定する頂点、辺、面などの数を示します。多くの場合、計画点は限界値の「コーナー」(頂点)または中央(辺または面)になります。
混合計画の作成後に計画空間や計画点をグラフとして図示するには、単体計画プロットを作成します。
Minitabでは、各計画点タイプについて計画点の数が表示されます。計画点タイプ値の解釈は、計画が制約されているかどうかによって異なります。制約されていない計画では、すべての成分の比率は0~1の範囲になります。比率の範囲が限界値で制限されている場合、それは制約がある計画です。
フォンデュの実験(18の計画点を持つ制約がある計画)には、8つの頂点、0個のエッジ点、2つの中心点、および8つの軸点があります。各計画点タイプに対する反復数は1(つまり、各計画点は1回だけ含まれる)であるため、計画点の総数は区別可能な点の数に等しくなります。
計画点タイプ | 1 | 2 | 3 | 0 | -1 |
---|---|---|---|---|---|
個別の | 8 | 0 | 0 | 2 | 8 |
反復 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
総数 | 8 | 0 | 0 | 2 | 8 |
Minitabでは、量、比率、擬似成分の3つの単位で境界が示されます。これらの値が異なるかどうかは、混合成分の合計の値、および計画が制約されているかどうかによります。
量 | 比率 | 擬似成分 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
成分 | 下限 | 上限 | 下限 | 上限 | 下限 | 上限 |
A | 0.20000 | 0.60000 | 0.20000 | 0.60000 | 0.00000 | 1.00000 |
B | 0.00000 | 0.30000 | 0.00000 | 0.30000 | 0.00000 | 0.75000 |
C | 0.40000 | 0.60000 | 0.40000 | 0.60000 | 0.00000 | 0.50000 |
極頂点計画では、個別の成分に設定した限界に加え、成分のセットに対して最高10までの線形制約を指定できます。詳細は、混合計画における線形制約と成分限界の違いを参照してください。
線形制約が必要となる例を挙げてみましょう。ケーキミックスの液状成分(卵、牛乳、食用油)を合わせたものが、全混合の40%以上、60%以下になるように制約する必要があるとします。3つの成分を同量だけ使うとき、線形制約は、下限値が0.4、上限値が0.6、成分係数はすべて1となります。
この線形制約では、グリュイエールの量がエメンタールの量を超えてはなりません。
制限 | 下限 | A | B | C | 上限 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0.00000 | 1.00000 | -1.00000 | 0.00000 |
計画表は、各計画点について各計画変数に関する実験の条件または設定を示すものです。計画表はワークシートよりもスペースを取りませんので、制限されたスペースのレポートに役立ちます。
混合計画の作成後に計画空間や計画点をグラフとして図示するには、単体計画プロットを作成します。
Minitabでは、実行数と計画点タイプが表示されます。計画点タイプに関する詳細は、このトピック内の「計画点の数」のセクションを参照してください。
総量が複数ある場合、「量」の列には各実行における混合量の合計が表示されます。
実験の実施時には、示された順序を使用して各実行の条件を決定します。
実行 | タイプ | A | B | C | X1 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 0.20000 | 0.20000 | 0.60000 | -1 |
2 | 1 | 0.20000 | 0.20000 | 0.60000 | 1 |
3 | 0 | 0.37500 | 0.12500 | 0.50000 | 1 |
4 | 1 | 0.30000 | 0.30000 | 0.40000 | 1 |
5 | 1 | 0.40000 | 0.00000 | 0.60000 | -1 |
6 | -1 | 0.33750 | 0.21250 | 0.45000 | -1 |
7 | -1 | 0.28750 | 0.16250 | 0.55000 | 1 |
8 | -1 | 0.38750 | 0.06250 | 0.55000 | 1 |
9 | -1 | 0.48750 | 0.06250 | 0.45000 | 1 |
10 | 1 | 0.30000 | 0.30000 | 0.40000 | -1 |
11 | -1 | 0.33750 | 0.21250 | 0.45000 | 1 |
12 | -1 | 0.28750 | 0.16250 | 0.55000 | -1 |
13 | -1 | 0.48750 | 0.06250 | 0.45000 | -1 |
14 | 1 | 0.40000 | 0.00000 | 0.60000 | 1 |
15 | 0 | 0.37500 | 0.12500 | 0.50000 | -1 |
16 | 1 | 0.60000 | 0.00000 | 0.40000 | 1 |
17 | -1 | 0.38750 | 0.06250 | 0.55000 | -1 |
18 | 1 | 0.60000 | 0.00000 | 0.40000 | -1 |