結果サブダイアログボックスで、カスタム多変量検定を行う項でモデル項を指定、誤差で誤差項を指定できます。Minitabではこれらの項に対して4つの多変量検定が実行されます。このオプションは、変量因子がある場合に最も有効です。変量となるモデルの項または変量との交互作用となるモデルの項には、一般多変量分散分析(MANOVA)で与えられるものとは異なる誤差項が必要な場合があります。1つの応答変数を使用して一般線形モデルを実行することで、適切な誤差項が決定できます。その後、平均平方の期待値を使って、各モデル項にどの誤差項が使用されたかを特定することができます。
誤差項を指定する場合、その項はモデル内の1つの項である必要があります。この誤差項は、実行する全ての検定で使用されます。一部のモデルの項に対して異なる誤差項を持つ場合は、各誤差項を別々に入力し、それぞれの誤差項に対して一般多変量分散分析(MANOVA)ダイアログを実行してみます。誤差項を指定しなかった場合は、誤差の平均平方(MSE)が使用されます。
一般多変量分散分析では、モデルの各項に関連付けられた2つのSSCP行列(逐次SSCP行列と調整済みSSCP行列)があります。これらの行列は、単変量の一般線形モデルでの逐次平方和および調整平方和に似ています。実際には、単変量の平方和は、対応するSSCP行列の対角線上の要素と順に対応しています。カスタム多変量検定を行う項に項を入力した際に誤差に誤差項を指定しなかった場合は、調整済みSSCP行列がHに使用され、誤差の平均平方(MSE)に関連するSSCP行列がEに使用されます。誤差項を指定しなかった場合は、HとEに関連する逐次SSCP行列が使用されます。逐次SSCP行列を使用すると、必ずHとEが統計的に独立になります。