分散成分から変動要因を評価する

分散成分は、変量因子を原因とする応答の変動量を評価します。変量因子を持つモデルを分析するには、通常は混合効果モデルの当てはめを使用します。一般線形モデルの適合は変量因子の分散成分も推定しますが、設計がアンバランス型のときの[混合効果モデルを適合]の方が優れた推定を行います。一般線形モデルの適合と[混合効果モデルを適合]は、バランス型データでは、同じ分散成分を計算します。

変量因子とは

変量因子の水準はランダムに選択されたもので、固定因子の場合は関係する水準のみです。たとえば、ランダムに選択された作業者によって測定された出力に関して、2つの圧力水準の効果を分析するとします。圧力は固定(2つの水準)されており、作業者はランダムに選択されています。分散成分出力には、作業者と誤差項の分散の推定値がリストされます。固定因子と変量因子に関する詳細は、固定因子と変量因子の違いを参照してください。

負の分散成分を解釈する

一般線形モデルの適合の計算では、負の分散成分も許容されます。一般に、モデルに変量因子が含まれているときは一般線形モデルの適合ではなく混合効果モデルの当てはめを使用します。一般線形モデルの適合を使用して負の分散成分を取得した場合、負の推定値を対処できる方法は以下になります。
  • 真の値がゼロであるという証拠として推定値を受け入れ、ゼロを推定値として使用します。このとき、推定量には偏りがないと見なします。
  • 負の推定値を保持する場合、その結果を利用する次の計算にはあまり意味がないでしょう。
  • 負の成分推定値は統計モデルが正確でないことを示していると解釈します。
  • より多くのデータを収集して、個別に分析するか既存のデータと組み合わせて分析し、情報量が増えたことで正の推定値が得られることを期待します。