分散分析(ANOVA)モデルにおけるバランス型計画とアンバランス型計画

分散分析(ANOVA)およびDOEにおけるバランス型計画とは、因子水準の可能なすべての組み合わせで観測値の数が等しい計画のことです。アンバランス型計画とは、観測値の数が異なる計画のことです。

バランス型計画

A、B、Cの因子水準で可能なすべての組み合わせ((0, 0, 0)、(0, 0, 1)、(0, 1, 0)、(0, 1, 1)、(1, 0, 0)、(1, 0, 1)、(1, 1, 0)、(1, 1, 1))について、正確に1つの観測値があります。
C1 C2 C3
A B C
0 0 0
0 0 1
0 1 0
0 1 1
1 0 0
1 0 1
1 1 0
1 1 1

アンバランス型計画

因子水準の組み合わせ(1, 0, 0)が欠落し、組み合わせ(0, 1, 0)の観測値が2つあります。上記の状態のいずれかが原因でこの計画がアンバランス型になっています。
C1 C2 C3
A B C
0 0 0
0 1 0
0 1 0
0 0 1
0 1 1
1 1 0
1 0 1
1 1 1

通常、バランス型計画の分析は簡単です。これは、生の因子水準平均間の差を使用して主効果および交互作用効果を推定できるためです。計画がアンバランス型の場合は、計画自体または偶発的なデータの欠損によって、生の因子水準平均の差が因子水準の変化ではなくアンバランス型の観測値を表している場合があります。アンバランス型計画の場合は、適合平均を使用してバランス型計画の結果を予測できます。

データがバランス型かどうかを判断する

バランス型分散分析を使用するには、バランス型計画である必要があります。データセットが小さい場合、ワークシートを見れば容易にデータがバランス型であることが分かります。

大きなデータセットでデータがバランス型かどうかを判断するには、クロス集計表を作成します。この表を作成する場合は、統計 > > クロス集計とカイニ乗を選択します。結果の出力でセルを調べます。セルとは行と列の交差点です。セルの計数が他のすべてのセルの計数と等しくない場合は、アンバランス型データです。