ボンフェローニの信頼区間を使用して、カテゴリ変数に基づき各母集団の標準偏差を推定します。各信頼区間は、対応する母集団の標準偏差が含まれる可能性が高い範囲です。
Minitabではボンフェローニの信頼区間を調整して同時信頼水準を保ちます。95%のボンフェローニ信頼区間では、信頼区間のセット全体に全グループの真の母集団標準偏差が含まれることを95%信頼できます。
同時信頼水準を制御することは、多重比較を実行する場合に特に重要です。同時信頼水準を制御しない場合、少なくとも1つの信頼区間に真の標準偏差が含まれない確率は、信頼区間の数に応じて増加します。
ボンフェローニの信頼区間からは、グループペア間の差が統計的に有意であるかどうかは判断できません。グループペア間の差の統計的な有意性を判断するには、ステップ2で多重比較区間を使用してください。
詳細については、「信頼水準を使用して多重比較における因子水準間の有意差を特定する」と「ボンフェローニの方法とは」を参照してください。
帰無仮説 | すべての分散が等しい |
---|---|
対立仮説 | 少なくとも1つの分散が異なっている |
有意水準 | α = 0.05 |
肥料 | N | 標準偏差 | 信頼区間 |
---|---|---|---|
GrowFast | 50 | 4.28743 | (3.43659, 5.61790) |
なし | 50 | 5.09137 | (4.24793, 6.40914) |
SuperPlant | 49 | 5.49969 | (4.48577, 7.08914) |
これらの結果では、95%のボンフェローニの信頼区間は、信頼区間のセット全体に全グループの真の母集団標準偏差が含まれることを95%信頼できることを示しています。また、個別信頼水準は、1つの個別信頼区間がその特定のグループの母集団標準偏差を含むことをどの程度信頼できるかを示しています。たとえば、急成長の母集団の標準偏差が信頼水準(3.43659, 5.61790)の間に含まれるということに対する信頼度は98.3333%です。
要約プロットを使用し、標準偏差間の差のいずれかが統計的に有意かどうかを判断します。Minitabによって表示される検定のタイプや区間はオプションサブダイアログボックスで正規分布に基づく検定を使用するにチェックを入れたかどうかと、データに含まれるグループの数で異なります。
要約プロットのp値を使用し、標準偏差間の差のいずれかが統計的に有意かどうかを判断します。分散の同等性を評価する1つまたは2つの検定の結果が表示されます。p値が2つあり、それらが一致しない場合は、すべての統計量およびグラフで「検定」をクリックし、どの検定が適切かを確認してください。
p値を有意水準と比較し、帰無仮説を評価します。帰無仮説ではグループの標準偏差がすべて等しくなります。通常は、有意水準(αまたはアルファとも呼ばれる)として0.05が適切です。0.05の有意水準は、実際には差が存在しない場合に、差が存在すると結論付けてしまうリスクが5%であるということを示します。
正規分布に基づく検定を使用するを選択しなかった場合、要約プロットには多重比較の方法での信頼区間が表示されます。通常、偏りが大きい分布や裾の重い分布からの小サンプルでない限りは、多重比較検定や多重比較区間から結論を導いて差し支えありません。
多重比較区間を使用して、等しくない標準偏差のペアを特定します。2つの区間が重ならない場合、対応する標準偏差間の差は統計的に有意です。多重比較検定のp値が有意水準より小さい場合、少なくとも1つの区間ペアは重なりません。
正規分布に基づく検定を使用するを選択した場合、要約プロットには各母集団の標準偏差を推定するボンフェローニの信頼区間が表示されます。この信頼区間からは、グループペア間の差が統計的に有意であるかどうかは判断できません。ボンフェローニの信頼区間の解釈の詳細はステップ1を参照してください。