生産レポートを使用して連続ロールアップを実行し、複雑な製品の全体的な性能測度を判断しようとしています。この例では、次のアセンブリで製品が構成されているものとします。
- アセンブリ1には、サブアセンブリ1-1が2単位、サブアセンブリ1-2が1単位必要です。
- アセンブリ2には、サブアセンブリ2-1が4単位、サブアセンブリ2-2が2単位、サブアセンブリ2-3が1単位必要です。
- アセンブリ3には、サブアセンブリ3-1が1単位、サブアセンブリ3-2が1単位、サブアセンブリ3-3が6単位必要です。
最終製品には、アセンブリ1が4単位、アセンブリ2が2単位、アセンブリ3が1単位必要です。
サブアセンブリ1-1およびサブアセンブリ1-2のデータを結合して、アセンブリ1のレポートを作成します。
C1 |
C2 |
C3 |
C4 |
C5 |
サブアセンブリ |
欠陥 |
単位 |
機会/単位 |
Z.Shift |
1-1 |
61 |
140 |
26040 / 140 = 186 |
1.24 |
1-2 |
26 |
162 |
6156 / 162 = 38 |
1.23 |
アセンブリ1を70単位製造する工程での欠陥数は72です。アセンブリ1全体では、Z = 4.044、YRT = 0.3558です。つまり、1単位のアセンブリ1を欠陥0で製造する確率はおよそ36%です。
次のデータを使用してアセンブリ2のレポートを作成します。
C1 |
C2 |
C3 |
C4 |
C5 |
サブアセンブリ |
欠陥 |
単位 |
機会/単位 |
Z.Shift |
2-1 |
69 |
241 |
16147 / 241 = 67 |
1.42 |
2-2 |
30 |
307 |
7675 / 307 = 25 |
1.26 |
2-3 |
36 |
162 |
10692 / 162 = 66 |
1.36 |
アセンブリ2を60単位製造する工程での欠陥数は94です。アセンブリ2全体では、Z = 4.035、YRT = 0.2089です。つまり、1単位のアセンブリ2を欠陥0で製造する確率はおよそ21%です。
次のデータを使用してアセンブリ3のレポートを作成します。
C1 |
C2 |
C3 |
C4 |
C5 |
サブアセンブリ |
欠陥 |
単位 |
機会/単位 |
Z.Shift |
3-1 |
26 |
203 |
7308 / 203 = 36 |
1.39 |
3-2 |
47 |
210 |
13440 / 210 = 64 |
1.41 |
3-3 |
45 |
160 |
7680 / 160 = 48 |
1.42 |
アセンブリ3を60単位製造する工程での欠陥数は136です。アセンブリ3全体では、Z = 3.984、YRT = 0.1034です。つまり、1単位のアセンブリ3を欠陥0で製造する確率はおよそ10%です。
製品17個で欠陥数162が予測されます。製品全体では、Z = 4.023、YRT = 0.000073です。そのため、欠陥0の製品全体を製造する確率は基本的に0です。機会数が大きいこと(総機会数48620 ÷ 製品数17 = 1つの製品あたりの機会数2860)とZ値=4を考慮すると、この結果が期待できます。
3つのアセンブリのZ-値は4にきわめて近く、工程能力はほぼ同じです。