パレート図は、プロットされた値が降順に配置される特殊な棒グラフです。最も頻繁に発生する欠陥、最も多い欠陥の原因、または最も頻繁に顧客から苦情が寄せられる原因を特定するために使用します。
パレート図は、Vilfredo Pareto氏の名前とその原理である「80/20の法則」に由来しています。つまり、人口の20%が富の80%を支配する、製品ラインの20%で無駄の80%が生み出される、顧客の20%により苦情の80%が持ち込まれるなどの考え方です。
通常、左側のY軸は発生頻度、右側のY軸は発生総数の累積比率を示します。X軸には欠陥、苦情、無駄などのカテゴリが表示されます。
重み付きパレート図では、発生頻度だけではなくその重要度も考慮されます。重み付きパレート図には、欠陥の重大度、コスト、またはその他追跡する必要がある任意の項目をプロットできます。たとえば、しわ、染み、傷、汚れ、および気泡の5種類の皮膜の欠陥を追跡しているとします。
この欠陥の発生頻度と修繕にかかる費用のデータを収集します。重み付きパレート図では、コストと発生頻度のデータの両方を考慮することで改善プロジェクトの優先度が変わることもあります。たとえばしわの場合は、発生頻度が高くても、発生頻度の低い汚れに比べて修正費が低いかもしれません。コストと発生頻度の両方を考慮することで、COPQ(低品質に起因するコスト)をよりよく理解できます。
最も頻繁に発生する欠陥はしわと染みです。この情報のみに基づいて、しわと染みの量を減らす改善プロジェクトを展開すると決定してしまう可能性があります。
最も費用のかかる欠陥は傷と汚れです。この参考データに基づいて、傷と汚れの数を減らす改善プロジェクトを展開した方がよいと決まるでしょう。