許容限界区間 (正規分布)の主要な結果を解釈する

許容限界区間を解釈するには、次の手順を実行します。

ステップ1: データの正規性を評価する

Minitabでは、正規の方法とノンパラメトリック法の許容限界区間を使用できます。データが正規分布に従うことを十分に仮定できる場合は、正規の方法の許容限界区間を使用することができます。データが正規分布に従うことを十分に仮定できない場合は、ノンパラメトリック法の許容限界区間を使用する必要があります。

データが正規分布に従うと仮定できるかどうかを判断するには、正規性検定で得られたp値を有意水準(α)と比較します。有意水準0.05は、データが実際には正規分布に従っているにも関わらず、従っていないと結論付けてしまうリスクが5%あることを示しています。

p値 ≤ α: データは正規分布に従いません(H0を棄却する)
p値が有意水準以下の場合、データは正規分布に従わないと結論付けることができます。この場合は、ノンパラメトリック法の許容限界区間を使用する必要があります。
p値 > α: データは正規分布に従わないと結論付けるのに十分な証拠はありません(H0を棄却しない)。
p値が有意水準より大きい場合、データは正規分布に従わないと結論付けるのに十分な証拠とはなりません。この場合は、正規の方法の許容限界区間を使用できます。
主要な結果:p値

これらの結果では、p値は0.340で、有意水準0.05より大きくなっています。データが正規分布に従うことを十分に仮定できるため、正規の方法の許容限界区間を使用することができます。

ステップ2: 適切な方法で許容限界区間を調べる

Minitabでは、正規の方法とノンパラメトリック法で許容限界区間を使用します。上限または下限が含まれる両側許容限界区間、または片側許容限界区間を作成できます。
両側
一定パーセントの母集団測定値が含まれる区間を判断するには、両側区間を使用します。

方法

信頼水準98%
区間内の母集団のパーセント99%

98%許容限界区間

変数正規法ノンパラメトリック法達成された信頼性
C1(-9.604, 10.813)(-9.300, 10.700)91.0%
達成された信頼水準は、ノンパラメトリック法にのみ適用されます。
主要な結果: 98%許容限界区間

この例では、正規の方法を使用して、すべての測定値の少なくとも99%が目標値-9.604から10.813の範囲に入ると98%の信頼度で確信できます。データが正規分布に従うと仮定できない場合は、ノンパラメトリック法の許容限界区間(-9.300、10.700)を使用します。ノンパラメトリック法の場合、達成された信頼性は91.0%であり、目標値98%未満になっています。

上限
一定パーセントの母集団測定値が上限より大きくならないことを示す区間を判断するには、上限を使用します。

方法

信頼水準95%
区間内の母集団のパーセント95%

95%の上方許容限界

変数正規法ノンパラメトリック法達成された信頼性
C19.04312.00095.1%
達成された信頼水準は、ノンパラメトリック法にのみ適用されます。
主要な結果: 95%上側許容限界

この例では、正規上限が9.043になっており、製品の95%の測定値が9.043以下になると95%の信頼度で確信できます。データが正規分布に従うと仮定できない場合は、ノンパラメトリック上限値12.000を使用します。ノンパラメトリック法の場合、達成された信頼性は95.1%であり、目標値95%に近い値になっています。

下限
一定パーセントの母集団測定値が下限より小さくならないことを示す区間を判断するには、下限を使用します。

方法

信頼水準95%
区間内の母集団のパーセント95%

95%の下方許容限界

変数正規法ノンパラメトリック法達成された信頼性
時間1085.9471070.70096.3%
達成された信頼水準は、ノンパラメトリック法にのみ適用されます。
主要な結果: 95%下側許容限界

この例では、正規の下限が1085.947になっているため、製品の少なくとも95%の測定値が1085.947以上になると95%の信頼度で確信できます。データが正規分布に従うと仮定できない場合は、ノンパラメトリックの下限値1070.700を使用します。ノンパラメトリック法の場合、達成された信頼性は96.3%であり、目標値95%より大きくなっています。