偏りと参照値のプロットを使用して、各部品で偏り値がどのように異なるかを調べます。青い円は各参照値に対する偏り値を表します。赤い正方形は各参照値に対する平均の偏り値を表します。直線は偏差の平均に適合する最小二乗回帰直線です。
理想的には、各部品の偏差が0に近く、適合線が水平になります。
係数は、偏り対参照値プロットの回帰直線から得られる数値です。
この最小二乗回帰直線の一般的な形式は次のようになります。
項bは、定数係数を表します。適合線がy軸と交差する位置を示します。
項bは、傾き係数を表します。直線の傾きは、直線の勾配の程度を示し、x軸の変化量に対するy軸の変化量です。
傾き係数aが非常に小さい場合、傾きは水平に近くなります。したがって、偏りは参照値全体で比較的一定になり、線形性は有意な問題ではありません。傾き係数の絶対値|a|が大きい場合、直線の傾きが急であることを示します。傾きのp値がα未満の場合、線形性が有意です。
有意な線形性が存在せず、定数係数の絶対値|b|が大きい場合、大きな偏りがあることを示します。有意な線形性が存在する場合は、個別の偏り値を調べる必要があります。
回帰係数の推定値の標準誤差は、モデルが係数の未知の値を推定する精度を測定するものです。係数の標準誤差は常に正の値です。
係数の標準誤差は、係数の推定値の精度を測定するために使用します。標準誤差が小さいほど、推定値は正確です。係数を標準誤差で割ったものがt値です。t値に関連付けられたp値がα水準未満の場合、係数は0とは有意に異なると結論付けます。
SおよびR二乗(R2)は、モデルがどの程度データに適合するかを示す測度です。
Sは、回帰直線付近の標準偏差σの推定値です。
R二乗(R2)は、偏りと参照値の線形関係で説明される偏りの分散の割合を表します。
Sが小さいことは、偏りの推定値の変動が小さいことを示します。R2の範囲は0~100%です。通常、R2の値が高くなるほど、モデルのデータ適合度も高まります。
線形性により、測定システムの予測動作範囲内で平均バイアスの差が評価されます。線形性は、すべての参照値でゲージの精度が同じ(偏りが同じ)かどうかを示します。
線形性指標とは、工程変動におけるパーセントとして表される線形性です。
データの線形性を解釈するには、偏りが参照値間で変化しているかどうかを特定します。散布図でデータが水平線になっていない場合は、線形性が存在します。適合線が水平で0に近いのが理想的です。
全部品で測定値が一貫しているゲージでは、線形性指標は0に近くなります。
偏りは、参照部品の既知の標準値と観測された平均測定値の差として計算されます。偏りは、測定システムの正確性の測度です。
偏り度とは、工程変動における偏りのパーセントです。
ゲージの測定が正確な場合、偏り度も小さくなります。