ゲージの線形性と偏りの分析の例

あるエンジニアが、ベアリングの内径の測定に使用する測定ゲージの線形性と偏りを評価したいと考えています。エンジニアは予想される測定値の範囲を代表する5個の部品を選択します。部品の参照(マスター)値を決定するため、レイアウト検査を行い、各部品を測定しました。次に、1人の測定者が各部品を12回ずつランダムに測定しました。エンジニアは、事前に分散分析法を使用して交差ゲージR&R分析を実行しており、合計基準変動が16.5368であることが分かっています。

  1. サンプルデータベアリング直径.MTWを開きます。
  2. 統計 > 品質ツール > ゲージ分析 > ゲージの線形性と偏りの分析を選択します。
  3. 部品番号部品を入力します。
  4. 参照値マスターを入力します。
  5. 測定データ応答を入力します。
  6. 工程変動に「16.5368」と入力します。
  7. OKをクリックします。

結果を解釈する

線形性指標(傾きの絶対値 * 100)は13.2であり、これはゲージの線形性による変動が全体工程変動の13%を占めることを意味しています。傾きのp値は0.000であり、これは傾きが有意で、測定システムに線形性が存在することを意味しています。

線形性が有意であるため、全体の偏りの平均値ではなく個別の偏り値を使用する必要があります。個別の偏り値は0.2~3.7で、そのp値は0.000~0.688とさまざまです。参照値2、8、および10には偏りがあります。参照値4および6には偏りがありません。