変数データの多くの管理図は、正式には正規性の仮定に基づくものですが、サブグループデータを収集した場合は、非正規データでも良い結果を得ることができます。非正規性に対する頑健性とサンプルサイズの関係は、中心極限定理に基づいています。各サブグループが独立している限り、サイズの大きなサブグループでは、正規分布により近いサブグループ平均が得られる傾向にあります。必要なサブグループサイズはデータの非正規性の程度によりますが、実際には多くの場合、どのようなサイズでも十分です。
データが大きく歪んでいる場合でも、通常はサブグループによる管理図の変換は不要ですが、Box-Cox変換を考慮することをお勧めします。
工程データの変換が必要かどうかがわからない場合は、変換済みデータと未変換データをそれぞれ使用した管理図を比較します。これらの管理図の管理外信号が異なっているかどうか、および工程を表すのにどちらの信号がより役に立つのかを検討します。
データは適度に正規でなければなりません。
正規性からの若干の逸脱であれば、管理図の結果に大きく影響することはありません。ただし、正規性から著しく逸脱すると、誤って管理外信号があるとされるケースが増える可能性があります。
データが大きく歪んでいる場合は、Box-Cox変換を使用し、非正規状態がそれによって補正されるかどうかを調べてみることができます。工程から自然に非正規データが生成され、変換が効果的である場合は、変換されたデータの管理図を使用して工程の安定性を評価できます。