有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。
管理図では継時的な変化を検出するので、データの順序が重要です。データは収集した順番で、古いものを先頭にワークシートに入力していきます。
1時間ごと、シフトごと、1日ごと、などの等しい時間間隔でデータを収集します。時間間隔は、工程における変化が起こったらすぐに特定できるような、適切な短さのものを選択します。
合理的なサブグループは、同じ条件で短時間のうちに生成された類似する項目(作業者、装置、供給業者など)の少数のサンプルで、工程からの出力を代表するものです。サブグループが合理的なサブグループでない場合は、推定管理限界が広すぎる可能性があります。
観測値数が2~8のサブグループの場合は、R管理図を使用します。
サブグループがない場合は、移動範囲管理図を使用します。
推奨する観測値数より少ない場合でも管理図は使用できますが、管理限界の精度は下がるため、結果は予備的なものになります。管理図を定期的に使う場合は、推奨する数の観測値を収集した後は標準偏差と管理限界を再度推定してください。
変数データの多くの管理図は、正式には正規性の仮定に基づくものですが、サブグループのデータを収集した場合は、非正規データでも良い結果を得ることができます。必要なサブグループのサイズは、データの非正規性の度合いによって異なります。
各サブグループ内の連続するデータ点が相関している場合は、管理限界の範囲が過度に狭くなり、管理図に一部の管理されている点が管理外として不正確に表示される可能性があります。