I-MR-R/S管理図のデータに関する考慮事項

有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。

データは連続量でなければならない

データが不良または欠陥の度数である場合は、P管理図U管理図などの計数管理図を使用します。

データは時間順になっている必要がある

管理図では継時的な変化を検出するので、データの順序が重要です。データは収集した順番で、古いものを先頭にワークシートに入力していきます。

データは適切な時間間隔で収集する必要がある

1時間ごと、シフトごと、1日ごと、などの等しい時間間隔でデータを収集します。時間間隔は、工程における変化が起こったらすぐに特定できるような、適切な短さのものを選択します。

内部変動に一定のソースがあるサブグループ内のデータ

内部変動が一定になるように、各サブグループの測定値が同じ場所のセットから取得されるようにすることが重要です。

データには、すべてのサブグループにおいて少なくとも100個の合計観測値が含まれている必要がある

推奨する観測値数より少ない場合でも管理図は使用できますが、管理限界の精度は下がるため、結果は予備的なものになります。管理図を定期的に使う場合は、推奨する数の観測値を収集した後は標準偏差と管理限界を再度推定してください。

データが正規分布である必要はない

変数データの多くの管理図は、正式には正規性の仮定に基づくものですが、サブグループのデータを収集した場合は、非正規データでも良い結果を得ることができます。必要なサブグループのサイズは、データの非正規性の度合いによって異なります。

各サブグループ内の観測値は相互に相関しないようにする必要がある

各サブグループ内の連続するデータ点が相関している場合は、管理限界の範囲が過度に狭くなり、管理図に一部の管理されている点が管理外として不正確に表示される可能性があります。