のすべての統計量およびグラフ

CUSUM管理図で使用されるすべての統計量およびグラフの定義と解釈について解説します。

表形式CUSUMのプロットされた点

表形式CUSUM管理図にプロットされた点は、目標値からの各サンプル値の偏差の累積和(CUSUM)を表します。

解釈

表形式のCUSUM管理図では、次を探してください。
  • 上側および下側累積和における上向きまたは下向きのトレンド。プロットされた点は、ゼロ周辺でランダムに変動するはずです。上向きまたは下向きのトレンドがある場合は、工程平均にずれが生じており、工程が特殊原因による影響を受けている可能性があります。
  • 管理限界を超えて位置する点。これは工程が管理外にあることを示しています。

表形式CUSUMの中心線

表形式CUSUM管理図の中心線は0に位置します。

表形式CUSUMの管理限界

管理限界は、中心線の上下に位置する水平方向のラインです。工程が管理外にあるかどうかを示し、サブグループ内で観測された変動、およびプロットされた点で期待される変動に基づいています。デフォルトで、管理限界は表形式CUSUM管理図の中心線から上下4標準偏差の位置に表示されます。
注意

管理限界と規格限界を混同しないようにしてください。規格限界は顧客要件を表し、工程における望ましい変動量を示します。管理限界は、サンプルデータ内の実際の変動量を表します。したがって、工程は、正常に管理されているにも関わらず規格限界を満たさない場合があります。

V-mask CUSUMのプロットされた点

V-mask CUSUM管理図にプロットされた点は、目標値からのサンプル値の偏差の累積和です。

解釈

V-mask CUSUM管理図では、次を探してください。
  • 累積和における上向きまたは下向きのトレンド。上向きまたは下向きのトレンドがある場合は、工程平均にずれが生じており、工程が特殊原因による影響を受けている可能性があります。
  • V-maskを超えて位置する点。これは工程が管理外にあることを示しています。

V-mask CUSUMのV-mask

V-mask CUSUM管理図の工程を評価するには、V-maskを使用します。V-maskは目標値からの偏差を標準化し、その値から偏差をプロットします。V-maskを対象となる観測値(多くの場合最新のサブグループ)で中心化します。

解釈

プロットされた点がVの両翼内に入る場合、その工程は統計的管理下にあると仮定できます。

標準偏差

標準偏差は、データの全体的な変動性を測定します。Minitabでは管理図に標準偏差は表示されませんが、中心線と管理限界の計算に標準偏差が使用されます。ワークシートに標準偏差を保存するには、[オプション]ダイアログボックスの保存タブで標準偏差を選択します。

ステージ

ステージを使用して、一定期間における工程の変化の様子を示す履歴データ管理図を作成します。Minitabでは、デフォルトでステージごとに中心線と管理限界を再計算します。詳細は、工程がどのように変化したのかを示すステージの追加を参照してください。

解釈

この履歴データ管理図には、新しい手順の実装前、実装中、および実装後を表す、工程の3つのステージが示されています。