有効な結果が確実に得られるようにするため、データの収集、分析の実行、結果の解釈時には、次のガイドラインを考慮してください。
各品目が不良品か非不良品かどうかのみ判断できる場合は、P管理図またはLaney P′管理図を使用して欠陥品の比率をプロットするか、またはNP管理図を使用して欠陥品の数をプロットします。
管理図では継時的な変化を検出するので、データの順序が重要です。データは収集した順番で、古いものを先頭にワークシートに入力していきます。
1時間ごと、シフトごと、1日ごと、などの等しい時間間隔でデータを収集します。時間間隔は、工程における変化が起こったらすぐに特定できるような、適切な短さのものを選択します。
サブグループは、評価する工程の出力を代表する類似項目の集合です。サブグループは、1つの単位か、似たような大きさの単位の集合のいずれかになります。たとえば、1つのLCDパネル(1ユニット)、またはすべて同じ大きさの複数のLCDパネルに関して、表面欠陥の数を記録できます。
サブグループが複数のユニットの場合、人員、装置、供給業者、環境など、同じ工程条件下で収集する必要があります。同じ工程条件下でデータをサブグループで収集しない場合、一般原因による変動と特殊原因による変動との違いを区別できなくなる可能性があります。
たとえば、LCDの製造メーカーが17インチのLCD画面の欠陥を監視するとします。技術者は、10画面で構成されるサブグループごとに1時間あたりの常時消灯ドットの数を記録し、C管理図を使用して常時消灯ドットの数を監視します。
サブグループのサイズが等しくない場合は、U管理図またはLaney U′管理図を使用します。
サブグループのサイズが十分に大きくない場合、管理限界は、データから推定される場合には正確でなくなる可能性があります。必要なサブグループのサイズ()は単位あたりの平均欠陥数(). サブグループのサイズが十分に大きいかどうかを判別するには、次の計算式. たとえば、単位あたりの平均欠陥数が0.06の場合は、すべてのサブグループで9つ以上の単位が必要になります。この計算結果を直近の整数に四捨五入すると9になります。
サブグループの数が十分でない場合でも管理図は使用できますが、管理限界の精度は下がるため、結果は予備的なものにることに注意してください。管理図を継続的に使う場合は、十分な数のサブグループを収集した後は管理限界を再度推定してください。