工程能力分析の結果に対する分布の影響

Minitabには正規確率モデルと非正規確率モデルに基づいた工程能力分析が用意されています。正規確率モデルを使用する分布では、より完全な統計量セットが計算されますが、使用するデータが正規分布に近似していないければ適切な統計量が算出されません。

たとえば、正規工程能力分析では、正規確率モデルを使用して、規格はずれのPPM(100万個あたりの部品数)の期待値が推定されます。これらの統計量の解釈は、データが安定した工程から取ったものであることと、近似の正規分布に従うという2つの仮定によって左右されます。

同じように非正規能力分析では、データに最適適合する非正規分布を使用して、規格はずれのPPM(100万個あたりの部品数)が計算されます。どちらの場合も、統計量の妥当性は分布の仮定が妥当かどうかに依存します。

データがかなり歪んでいる場合、不良品の推定比率が大きく過小評価または過大評価される恐れがあります。このような場合は、データを変換して正規分布モデルにより近づけるか、非正規確率モデルを選択します。Minitabでは、Johnson分布系またはBox-Cox変換によってデータを変換するか、または非正規確率モデルを使用できます。