ある調査領域について3種類の欠陥の有無を調べる場合、各部品に対して3つすべての欠陥タイプをチェックする場合にのみこれを機会数3とみなします。欠陥が1つでもあれば部品をスクラップする場合は、機会数1とみなします。
機会数を数える方法により、欠陥率を単位ベースから工程ベースに(DPUからDPMOおよびσ水準に)変換できます。このような変換は、必ずしも同じ条件下にない製品やサービスを比較する場合に必要になります。たとえば、2つのカスタム印刷工程のDPU率がどちらも0.14である場合があります。工程Aの注文あたりの機会数が4であれば、DPO率は0.035になります。工程Bの注文あたりの機会数が8であれば、DPO率は0.0175になります。
複雑度は、特定の製品またはサービスの複雑さの程度を表したもので、複雑度が高い工程ほど機会が多くなります。複雑度を正確に表すのは困難ですが、通常は簡単な計数を使用して妥当な推定値を得ることができます。この計数を機会数と呼びます。
たとえば、25個の部品と48個のはんだ接合部をもつ回路基盤は、12個の部品と22個のはんだ接合部を持つ回路基盤よりも複雑度が高く、機会も多くなります。上記の最初の例の機会計数は25 + 48 = 73で、2番目の例は12 + 22 = 34になります。